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it was confirmed that は日本人特有の英語論文表現!ネイティブは使わない!

おいらが英語の研究論文を書く時に非常に役にたった書籍を紹介します.

それは,

理系のための英語論文執筆ガイド〜ネイティブとの発想のズレはどこか〜

です.

日本人の研究者がよく書きがちな構文などを理屈を持って否定してきます.

おいらは,これを読んだ後,it was confirmed that 「〜と考えられる」が恥ずかしくて全く使えなくなりました.笑

多分英語論文初学者にとっては目から鱗の一冊となる本だと思います.

ここでは,この書籍で心動かされたTipsを二つだけ抜粋してまとめさせていただきます.また作者の原田富太郎先生が本文で使用されている英文を引用させていただいてます.

1.日本人は「〜すると〜」という因果関係の文を分けちゃう
2.It was conformed that は,日本人特有の超絶なる表現!

1.日本人は「〜すると〜」という因果関係の文を分けちゃう

学術論文には「〜すると〜」という因果関係を表す表現が多く使われます.日本語なら良いのですが,英語だとやっぱり日本語特有の訛り表現が使われてしますのですね.

例えば,これ

深さとともに静水圧が増加すると,動物にとって2つの問題が生じる

この「〜すると〜」という因果関係を表現する文章は,二つの文が接続詞の「と」で結ばれた文章ですが,英語でどのように書いていましたか?

接続詞なので,whenとか,ifとか使ってませんか?

ネイティブ発想のない日本人はこのように書くと思います.

When (If) hydrostatic pressure increase with depth, two problems occur for animal.

問題が生じるには,occur を使ってますが,どうでしょう?

ネイティブの発想では,常に問題を引き起こす何かがあるので,自然に問題が発生したという意味のoccurもあまり使われません.彼らの発想では,「深さとともに静水圧が増加するということ」が何かを引き起こすと考えるので,動詞には「引き起こす」という意味のpose, cause, produceなどがよく使われます.

そこで,ネイティブの因果関係「〜すると〜」を表す表現では以下のようになります.

The increase in hydrostatic pressure with depth poses two problems for animals.

スッキリですね.日本語では接続詞を使って二つの文章で書かれていたものが,ネイティブの発想では一文になりました.感動です.

これを知ってから,おいらも英語論文の中では,因果関係を表現しているものはほとんどこのように治してます.


2.It was conformed that は日本人特有の超絶なる表現!

例えば,以下の日本語を英語論文として書きたい場合,

これらの結果から,この多孔体を窒素気流中で熱処理するとSiCが生じることが確認された.

日本人の場合,「これらの結果から」と「確認された」をそれぞれ,

「これらの結果から」→ From these results,
「確認された」→ it was conformed that

を使って,例えば,

From these results, it was confirmed that the heat treatment of this porous body in a nitrogen stream resulted in the information of SiC.

にすると思います.that以下の内容は,「〜すると〜」の因果関係をresult in という動詞で一つにまとめてます.

ネイティブは,it was confirmed that ~という発想ではなくて,「これらの結果が・・・を確認した」,もしくは「これらの結果からわれわれは・・・確認した」というように表現するようです.

つまり,日本人は確認されたという受動的な表現ですが,彼らは確認したという能動的な表現の方が多いのですね.

まとめると,以上の例文は以下のようになります.

1.These results confirmed that the heat treatment of this porous body in a nitrogen stream resulted in the formation of SiC.

もしくは
2.From these results we confirmed that the heat treatment of this porous body in a nitrogen stream produced SiC.

すごいスッキリして読みやすいです.修士課程の当時,この本を読んで自分の英語論文を見返すと,it was confirmed thatなどが多用されててかなり恥ずかしかった思い出があります.


他にも日本人が使いがちな表現が多数紹介されている!!

 以上に紹介させていただいた二つの例以外にも多数あります.

例えば,

・a と the をどう使い分けるか?

・現在完了形で書くか,過去形で書くか?

・日本人特有の,as a result をどう書き換えるか?

・「〜と考えられる」は it is consider that ではないぞ?

・日本人が使いにくい「involve」はどのように使うのか?

・科学誌には当たり前の数学表現をどう表現するか?


などなど,以上に示したもの以外にも沢山のためになる英語表現が載ってます.

是非みなさんも気になる人は,一度読んで見てください.

では〜  





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