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リスク許容度の話

リスク許容度という言葉があるが、あまり深く考えずに使ってきたなという反省を込めて、今回はリスク許容度というものについて考えてみたいと思う。

意味としてはどこまでリスクすなわち危険や被害を受け入れられるかということだろう。使われ方としては新しい事業の開始や株式など投資をする際にリスク許容度を考えて計画を立てるといったものになる。

さて、ここでお気づきだろうか?実はリスク許容度には2つの指標が入り混じっていることを。

ひとつはリスクそのものの大きさ。100万円の損害と1000万円の損害では大きさに差が出てくる。

もうひとつが許容度。これは個々人がどれだけ我慢できるのかというところを測る数値だろう。人によっては1円だって損したくない人もいるし、逆に全額失っても気にしない人もいる。

この2つの要素、リスク(リスクの大きさ)×許容度(個人に依存)≦リターン(得られるメリット)によってその人が取るべき行動が決まるといえるのではないか。

僕も含めてみんな割と意識していないことが多いと思うが、実は頭の中で上のような計算式を無意識に行っているようにも思える。

ただ、この計算式が常に正しい訳ではないのが、数式の中に個人に依存する部分があるからだろう。

同じ個人でも気分や環境によって左右されるからだ。

たとえば美味しいものを食べ、美味しい酒を飲む時にもこれは当てはまる。リスクとしては出て行く金額とあとカロリー、次の日への影響といったものだろうか。大して許容度は手持ちのお金、体重、体調などのコンディションによって変動する。

要素が多くなればなるほど複雑系の計算になっていくので、どれだけリスクとリターンをシンプルに考えられるかがリスク許容度をうまく活用する方法だろう。

最後にこの文章でなにが言いたかったかというと、リスク許容度が高ければ高いほど、行動の幅が広がるよ、ということ。リスクを冒さない人の多くは、リスクを過大に評価し過ぎているか、許容度が極端に低い(損したくない、怒られたくない)ということなのだ。

逆に言えば、失敗の怖さと大きさをきちんと受け入れれば、人からは蛮勇に見えることでも怖れずに新しいことを始められるはず。

失敗もせずにただ時間を無為に費やすことの方がよっぽどのリスクだと思うので、ぜひリスク許容度を高めるために色々な努力をしてもらいたいです。




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