【おうちでフットサル No.21】~ライン間(Entrelineas)~
コロナの影響で家でできることを探している方へ。
【おうちでフットサル】と題して僕からフットサル勉強教材のプレゼントです。
是非頭の中で1回整理してみてください。
そして、この一件が収まったらプレーで実践しましょう‼️
○ライン間(Entrelineas)○
ライン間はフットサルをプレーする上ででとても重要な動き(見方)です。
フットサルのDFはフィールドプレーヤー4人でするため、DFラインが1から最大3列形成されます。
その中で相手のDFのラインの間のスペース(サッカーでは門と言ったりにしているかもしれません)をフットサルでは"ライン間"と言います。
相手のDFを上手く崩していくには、この"ライン間"に入っていく動きがとても重要になります。
スペイン語では、ライン間はEntrelineas(エントレリネアス)と言います。
しかし、これはプレーの名前ではなくて、あくまでそのスペースの名前であり、プレー中にはよく
「ライン間に入れ!」と言われます。
ライン間は常駐するものではなく、
"誰かが入っていくもの" なのです。
・ライン間に"入る"意味と決まり
なぜライン間に入っていくのかというと、
「瞬間的に数的優位を作れるから」
です。
例えば、クアトロの形で立っていた場合にDFは1人1人がマークを持っています。
この場合では数的同数ですが、ライン間(DFとDFの間のスペース)に入っていくことでどちらがマークにいくのかという迷いの時間が生まれます。
その瞬間に数的優位が生まれるのです。
相手にマークを迷わせるポジショニング、漠然的に言うと "中途半端なポジショニング" がライン間なのです。
そして、味方がライン間を取った時の決まりとしては他の選手達は必ず3レーンにそれぞれ位置することです。
これは、ボールホルダーに対して選択肢を与えるためです。
ボールの反対サイドの選手も必ず幅をとっておく必要があります。
それはバランスという意味でもそうだし、ライン間に入った後の崩しで重要になってきます。
・相手がゾーンorマークチェンジをするDFの場合
┗ライン間に入った時の選択肢
□同サイドを使うパターン
*パスを出しゆっくりとDF⑥の後ろを通る。
*ボールホルダーは同サイドへパスを出す。
(ライン間へ直接出すパスラインがないから)
*④にパスが通るタイミングでスピードを上げてライン間で止まる。
(④が顔を上げるタイミングで入ればワンツーが狙える。)
□ライン間に直接出すパターン
*DFが縦のパスコースを切っていたり、真ん中にスペースがある場合は直接ライン間にパスを通せる。
(この時のポイントはDF⑤のポジショニング。)
*⑤が完全にボールを奪いに来ている場合は無理せず④にパスを出す。
*⑤がボールを奪いに来ず遅らせる対応なら前を向き、自分でボールを運び、3vs2をつくる。
┗ ライン間→裏のスペース
*味方がライン間を取ったら逆サイドの選手は背後のスペースを常に狙う。
(そのために幅を保っておく必要がある。)
なぜかというと、ライン間に選手が入ってくるとDFは真ん中を警戒せざるを得ない。
そうすると背後の意識が薄くなる。
逆サイドの選手はDFの対応を観察し、自分への意識が薄くなっていたら背後をとりましょう。
┗ ライン間に入るのは誰でも良い
*2列目にいる①がライン間に入ってくるパターンもある。
*入るタイミングは、1️⃣と2️⃣のタイミングがあり、それぞれがボールをもらった瞬間。
*このとき②はサイドに広がり、サイドのレーンにポジショニングし、裏を狙う意識を持つ。
*右サイドの数的優位で突破できるならワンツーで突破orそこがケアされているなら逆サイド②の裏が狙える。
*⑤が裏のスペースを意識して食いつかない場合は自分で前も向ける。
前から入ってくると体の向きが悪いので不用意なターンは禁物。
しっかり状況を把握した上でならターンしても良いですが事前に確認しましょう。
・相手がマンツーマンDFの場合
サイ(3online)の形をとる。
*第19回を参照。
・3-1のライン間
3-1の場合でもライン間は存在する。
相手がゾーンDFの時には相手の一列目と二列目の間のスペースに侵入できる。
このときもライン間に入っていない3人目の選手が必ず幅をとることを忘れてはいけない。
どちらの選手がライン間に入っていっても良いがもう1人が連動して幅を取る。
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説明の中で、「スペインでは~」「スペイン人は~」という伝え方を多くしていますが、理由としては2つあります。
1つは、スペインはフットサルの動きや戦術が細かく確立され、整理されていること。
なので、幼少期からそれを学び、プレーしてきた選手たちはいわば動く教科書なのです。
おおらかなイメージですが皆基本に忠実な動きをします。
だから、ここではあえてこういう伝え方をさせてもらっています。
2つは、自分がその環境でそこに行った人しか分からない経験と実際にプレーして感じたものを噛み砕いて説明し、皆さんに知ってほしい。
それを伝える義務があると思ったからです。
皆さんにも
もっとフットサルを理解してほしい。
もっとフットサルを楽しんでほしい。
それが日本のフットサルの進歩に繋がると思ったからです。
なので、なるべくプレーヤー目線で細部まで拘っていきたいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
皆さんのフットボールライフに貢献していけたらと思います。
ありがとうございました。