イズミルからイスタンブールへの苦難のバス旅
1ヶ月間に渡る旅の最後の目的地はイスタンブールです。
最初、ジョージアのトビリシからイスタンブールに向かい、そこからヨーロッパに入り、バルカン半島を周遊してきました。
そのため、1ヶ月ぶりとなるイスタンブールです。
帰ってきた感想は明日以降に回すとして、最後のバスとなったイズミルからイスタンブールへの道のりはなかなか大変なものでした。
今回はその様子についてお伝えします。
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チケット購入
トルコ第三の都市イズミルからトルコ最大の都市イスタンブール(Istanbul)へは多くのバスが出ています。
そのため、僕は楽に行けるだろうと全く心配していませんでした。
事前にイズミル市内のバスカウンターでチケットを買っていました。
イズミルとイスタンブールは想像していたよりも離れており、7時間半もかかるそうです。これまで3時間で国境越えなどを経験していたので、少し感覚が麻痺していました。
バス会社は、ちょうどイスタンブールに向かう際にも乗っていたことから、Metroを選びました。
出発時刻を11時としたのは、イズミルのバスターミナル(オトガル)が市街地から遠く離れているからです。その距離およそ8km。
最近は朝なかなか起きれなかったため、余裕を持って11時としました。しかし、これが後悔する選択だったとは、この時は思いませんでした。
オトガルが遠く離れているため、バス会社が市街地からオトガルに向かう無料のシャトルバスを出してくれています。
その出発時刻が10:20。シャトルバスの乗り場へは、宿から地下鉄に乗っておよそ30分。結局朝の出発は早くなってしまいました。
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イズミルを出発
朝、空はすっきりとした晴れ模様でした。
バスターミナルまで向かうバス(ややこしい)に乗るために、指定された場所に向かいます。
朝のイズミルは通勤客でごった返しており、日中とは違った騒がしさがありました。
スーツケースの車輪は今にも壊れそうだったため、丁寧に優しく扱います。
指定されたバス乗り場は、バスカウンターの前の広場。時間通りにバスは到着しましたが、先客が乗っていて混雑していました。
これに乗るのか。
重いスーツケースを狭い車内に持ち込み、空いている席に座ります。バンタイプのバスには、立っている人もいるなど、ぎゅーぎゅーに詰め込まれました。
バスは30分かけてオトガルに向かいます。
郊外に向かって走っているものの、ビルはまだまだ続き、イズミルという街がいかに大きいかを実感します。
また、いわゆる高層マンションは郊外にたくさんあることも知りました。
このような地域に住んでいる人はどんな仕事をしているのか、とても気になります。
オトガルはとても広大でした。バスがたくさん停車しており、郊外に置かなければいけない理由がなんとなくわかった気がします。
着くとすぐ目の前に、これから乗るバスが停車していました。イスタンブール行きか確認してから、バスに乗り込みます。
バスは1-2で分かれた3列タイプ。それまでは全て2-2の4列だったので、今回の旅では初めてのタイプです。
指定された一人席に座ります。
バスは綺麗で快適でした。コンセントがあるし、Wi-Fiもありました。
バスはイズミルを出発して、トルコの大地を北上します。
車内サービスとして水とコーヒーをもらえたものの、トイレが近くなるため僕はもらいませんでした。前回のトラウマ級の事件はもう起こしたくありません。(詳細は以下の投稿にて)
地図を見る限り、時間よりも早く進んでいるような気がしていました。
この日の夜はイスタンブールにいる友達と会う約束をしていたので、早く着いてほしいという思いでした。
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バス車内
バスの車内ではパソコンを開いたり、本を読んだり、寝たり、自由に過ごしました。
もうバス旅はすっかり慣れてしまっているので、退屈には感じません。
加えて、ここにはWi-Fiがあるため、それまでの旅以上に自由に過ごせました。
一度の休憩を挟んだものの、特に何も買わずに出発。
ギリシャにいた時からずっと食べすぎな日々が続いていたため、今日は胃を休ませる日にしました。
トルコは外食が安いため、ついつい食べ過ぎてしまいます。こういった食べれない環境をつくらないと、どうしても胃に負荷をかけ過ぎてしまうものです。
途中、ブルサとゲルゼという都市に寄ってからバスはイスタンブールに向かいました。
外は雨。着いてから宿までの移動が大変になりそうだな、なんて思っていました。
そんな頃、徐々に高速道路が渋滞し始めます。
雨だからなのか?それともこの時間帯だからなのか?片側3車線の道路にぎっしりと車が詰め込まれています。
そしてとうとうバスは動かなくなりました。
焦る気持ちが募ります。友達と会う予定があるのに。
いつまで経っても動きません。イスタンブールへはもうあとちょっとなのに。
時刻は18時を過ぎました。友達に連絡して、会う予定の時間をずらしてもらいましたが、それでもまだ動きません。
少しずつは前進しているものの、19時を過ぎてもまだ着きそうになかったため、もう今日は諦めて、日程を変更することにしました。
ごめんよ。
バスはいつイスタンブールに着くのだろうか。
外の雨はもう止んでいました。
トルコは渋滞が激しい。こんなことなら、もっと早い便でイスタンブールに向かえばよかった、と後悔の気持ちが募ります。
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イスタンブールに到着
迂回をするように、北側の道に進んだところ、流れはとてもスムーズになりました。
イスタンブールはボスポラス海峡で大きく2つに分かれているため、この海峡を越えるための4本の道路のどれを使うかが肝になります。
今回は一番北側の橋を通ることになりました。幸い、交通量は多くなく、そのまま一気に市内に進みました。
そして20:40、出発から9時間半が経った頃、予定時刻から2時間遅れて、イスタンブールのエセンラー・オトガル(Esenler Otogarı)に到着しました。
やっと着いた。安心感が募ります。
しかし、ここから次は宿に向かう必要があります。
このタイヤの壊れたスーツケースを抱えて、小雨の降る道を進みます。
まずは地下鉄の駅を目指そうと進んだところ、タイヤがポロッと外れてしまいました。
まずい。
ひとまずそのまま駅に向かって確認してみたところ、テープがしなしなになってしまい、もうこれ以上接着できませんでした。
どうしよう。
すぐ目の前にケバブのお店があったので、一旦そこで夜ご飯を食べます。24時間ぶりの食事はケバブでした。できたてでとても美味しいものでした。
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宿への道
どうしようもないので、タイヤを手に持って地下鉄に乗ることにしました。もうこのテープでは接着できないので、一旦宿までこの状態で向かうことにしました。
タイヤ3個のスーツケース。常に手で支えていないと自立できない状態ですが、なんとか地下鉄には乗れました。
今回の宿はブルーモスクの近く。そのため、地下鉄を降りてトラムに乗り換える必要があります。
イスタンブールはそのあたりの乗り継ぎが不便で、一旦外に出なければなりません。
駅を降りて再び歩く羽目に。
5分歩いてなんとかトラム乗り場についたところ、次はイスタンブールカードの残額が足りなく、少し離れた機械までチャージをしに行くことに。
またも移動が発生します。それでもなんとかトラムには乗れました。
トラムを降りてから、ブルーモスクの前を通って宿に向かいます。もっと駅から近いところにすればよかった。とても後悔しました。
10分程度歩き、やっとのことで宿に到着。疲労困憊でした。
チェックイン後、休憩する間もなく、宿で借りたテープを使って、タイヤを補強します。
もうこの時は必死でした。日本に帰るまではなんとか生き抜いてほしい。
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まとめ
同じトルコ国内のイズミルからイスタンブールという移動だったものの、なかなか大変な道のりでした。
渋滞は予想外だったし、なによりスーツケースの損傷がだいぶ酷くなってきました。
とはいえ、1ヶ月ぶりにイスタンブールに戻ってこれました。
地下鉄やトラムにスムーズに乗れるし、だいたいの飲食店の場所がわかります。一度来た場所はやはり他の都市よりも安心感があり、スムーズに動けます。
また、最後の目的地に来れた達成感があります。
ここで5日間滞在し、ついに飛行機に乗って日本を目指します。
まだまだ旅は続きます。
旅の様子はこちらにまとめています。
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それでは、また明日お会いしましょう!