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noteの法務リーダーとして最近考えていること

1 はじめに

2019年5月からnoteに関わりはじめ、あっという間に1年9ヶ月が経ちました。この間で社員数もクリエイター数も倍以上になり、求められるものも変わってきました。

2 プレーヤーからプレイングマネージャーに

法務・リスクマネジメント室が複数人体制になり(複業の人もおり、働き方も多様です。)、マネージャーとしての役割も求められるようになりました。オンライン上のコンテンツや本を読みつつ、会社の現状、将来も踏まえてベストなものを模索しています。

法務・リスクマネジメント室は、スピード・量をこなすことも重要ではありますが、それさえすれば良いというものではなく、正しくリスク評価をして、慎重に行くべきところは慎重に行く(外部のアドバイスももらう)、止めざるを得ないものはちゃんと止めるということも求められるので、明快な目標設定までは難しいのではないかと感じています。

そこで、いかにチームとして業務の質量を上げていくか、という点については、個人としてやりたいことと会社としてやってほしいことを踏まえ、①現在の業務に対するフィードバックにより、個々のスキル・キャパシティー・視座を上げ、②徐々に担当する業務を広げ、それに対してフィードバックし、ということを繰り返していくということを愚直にやっていくのがいいのかなと今は思っています。

その上で、広く浅くの世界から、徐々に、「これについては、社内で一番詳しく、得意」という専門性を、個々が身につけていくというフェーズが近々くるだろうなと考えています。

フィードバックをするために、マネージャーは、色々手を広げ続けていく必要はありますが(広がりすぎた時点でマネージャーが分業になるイメージではいます)。

目の前のリスクをヘッジするだけでなく、長期で見た場合のリスクもヘッジする、また、クリエイターファーストにフィットさせるというところは、難しいながらも、リスクマネジメント的にとても面白いところだと感じています。

3 Public Affairsを担当して

プラットフォーム企業の立場から、実際に省庁などと意見交換をしてみると、省庁などと企業では、それぞれの立場で見えているものが違い(省庁側は、様々な意見を聞いているので、企業よりも様々なケースを知っている。企業は個々のケースについては深く知っている。)、もっと現場と省庁が積極的に意見交換をすることで、目的を達成するために、より最適な手段を模索できるのではと感じています(もちろん、今もやられていることではありますが)。

やってみるまでは、ハードルが高いのかも?と思っていたこともありましたが、やってみると、そんなこともなく、特にITの分野は進みが非常に早く(その中でテクノロジーにより解決できることも増える)、その対象範囲も非常に広い(思わぬ副作用リスクもある)ので、お互いに視野を広げて、ユーザーが安心安全にサービスを使うことができるようにしていくためにも、意見交換をもっとしていくことが大事であると感じています。

特にIT分野に対しては、プリンシプルベースの規制やアジャイル・ガバナンスといったものが親和性があるような、となんとなく思いつつあります。

まだまだこの分野は駆け出しなので、今後考えを深めていく必要があると思っています。

4 ソーシャルメディアへの規制論について

noteは国内では最大手のメディアプラットフォームであり、ソーシャルメディアへの規制論についても、見識を深め、向き合っていく必要があると考えています。

実務に行くとなかなか憲法や行政法には触らないだろうと思っていましたが、プラットフォームに関しては、憲法や行政法の思考様式が、そのままではないにせよ、参考になるように感じています。

「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。」というミッションに則して適切な選択をしているかということに常に立ち返りつつ、様々な目配りをする(ただし、きちんと軸をもった判断をする)ことが求められつつあると思っています。

5 さいごに

ここに書いたこと以外にも、法務・リスクマネジメント室でやっていること、やりたいことがたくさんあるため、noteでは仲間を募集しています。とりあえず話だけでも聞いてみたいという方がいましたら、ぜひご連絡ください。

また、こうしたテーマについて意見交換してくださるという方がいましたら、下部のクリエイターへのお問い合わせからでも、ぜひご連絡ください。


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淺井健人
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