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Arnoldの猫 3
前回のノートは以下。
前のノートで図を使って・・・と書いたが、Arnold and Avezの本を読み返したら、図を使って何かを説明しようとしていたのではなかった。
このノートではもう少しArnoldの猫の具体的な性質に踏み込む。いずれ、Arnoldの猫が一様双曲系(C-力学系とも呼ばれる。また、Arnoldの猫のような場合はAnosov系でもある。)であることを紹介するつもりなので、その準備
Arnoldの猫 1
科学ファンにとって一番有名な猫はSchrödingerの猫。一番有名な犬はPavlovの犬。
他にも色々いるかもしれないが、力学系ファンにとってはArnoldの猫だろう。
Arnold and Avezの『古典力学のエルゴード問題』で紹介された、次の写像をArnoldの猫と言う。
Arnoldの猫は(厳密なことは置いといて)理想的にカオス的な系であり、広く、そして深く研究されている。
Arnoldの猫 2
前回「Arnoldの猫 1」の続きです。前回のノートは以下。
Arnoldの猫がなぜ猫という名前がついているのかというと、それは原典であるArnold and Avez『古典力学のエルゴード問題』での説明に使われている図に猫が描いてあるからです。
どんな図かというと、下のようなものです。
最初に黒猫ちゃんのイラストが書かれています。
黒猫ちゃんにArnoldの猫写像を作用させていくと…
猫