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北斎はデザイナー
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冨嶽三十六景 凱風快晴(葛飾北斎 1830-1832年)
お正月気分が抜けないので
お正月らしい葛飾北斎の凱風快晴の紹介をします。
冨嶽三十六景シリーズを代表する作品で、通称赤富士と呼ばれます。画題にある「凱風」とは南風のことから季節は夏から秋と思われます。ただ、どの視点からの富士なのか、時間帯はいつなのか(朝日で赤いという説が有力らしい)、諸説あって確かではないらしい。
時代背景を考えると
この絵が描かれたのは享保年間の初期であり、江戸の文化は成熟していた。
庶民の楽しみは浮世絵や歌舞伎であり、北斎の版画は美術品というよりポスターのような手軽さで人気があったという。
デフォルメされた構図と大胆な色彩は江戸の人々を楽しませたに違いない。
当時は江戸時代後期で、外国の情報が少しずつ日本に入ってくるようになり、逆にシーボルト事件があって幕府の監視が厳しくなっていた頃。人々は新しい情報や文化に飛びつくようになり、北斎のような気鋭のデザイナー(画家というよりデザイナーかアートディレクター)が人気があったのも頷ける。
時代の変革期。人々は新しい情報や文化をもとめる。今がまさにそう!