民間企業に社会的責任を求めることの限界
先月から『もっと自分の美的センスを磨こう!』と思い立ち、取っ掛かりとして分かりやすい『服』から勉強してるんですが、いかんせん情報摂取のスピードが上がらん...
『ステンカラー』という言葉が出てきて『おいおいそれはどんな色だ!こちとらパステルカラーで筒いっぱいだぞ』と思って調べてみたら、コートのジャンルでした。色の種類じゃないんかい。
こんな感じで、英語の勉強法と同じくまずは単語の獲得から始めてます。
店員さんの話に分かったフリして、それっぽい相づちを打つ状況から早く抜け出したい。
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ということで、今日は海外メディア動向をやります。
今回取り上げる記事はコチラ。
タイトルは『Facebook's flood of languages leave it struggling to monitor content』。
要は『Facebookのサービスを提供している地域が広すぎて、言語サポートが追いついてないよー』ということを言ってます。
言語サポートと言ってもその程度はピンきりなんですが、この記事中で問題視してるのは『Facebookの使い方が分からないよー』とかそういう話ではなくて、ヘイトや過激な投稿へのFacebook側のケアが追いついてない事態を指しています。
いまFacebookがサービス対応してるのは111言語なんですが、そのうち違反コンテンツを監視するチームが存在するのが50言語、そしてAI(人工知能)によって自動で監視できるのは30言語しかないそうです。
この『サービスの対象言語・地域は拡大してるけど、ケアがそのペースに追いついてない現象』は、他のグローバルに展開するサービスでも起きています。
これは今日取り上げている記事中にあった画像なんですが、YouTubeもTwitterもInstagramも、軒並み乖離があります。
ただ、この記事のライターさんの主張としては『それは無責任だ!』みたいなことを言ってるんですが、そこまで強く彼らを責めきれないなというのが、ぼくのいまの正直なところです。
ライターさんの主張内容は正論だし、『日本語は対応してもらって、かつ(たぶん)他の国ほどSNS上のフェイクニュースや過激な投稿によって、政治状況が変わらない(くらいには安定してる)からだろ』と言われてしまえばそれまでなんですが。
ただ、いくら『大きなプラットフォームになったから、その公共的な使命を果たせ!』と言っても、究極的にはみんな民間企業なわけで。
あくまでも『自分たちの目先の利益』が一番大事です。
そう考えたとき、ユーザー数の少ない言語にまですべて丁寧にサポートしていたら、言葉は悪いですが『コスパ』が合いません。
もちろんできるに越したことはないし、そこへ対応することによって彼らの信用度が好感度が上がり、結果的に売上につながると判断すればするべきですが、常に時間とお金と手間は有限なので、そこには『優先順位』という概念が発生します。
ただまあ、こういったディフェンス的な施策を後回しにしていることによる好感度のダウンは、ここ数年のFacebookが顕著なので、全くなにもしないということはないと思います。
今後の展開としては、こまめになんらかのリリースを出して、表では『改善してますよアピール』をしつつ、全体的なリソースから見るとすごい優先順位が低いみたいな、のらりくらり戦法が一番確立高いかなと思ってます。
それで本当にいいのかという議論の余地は大いにありますが、『正論』と『実情』は食い違うことが大半なので、今日はなんとも歯切れの悪い感じになってしまいますね....
とりあえず、日本にいるといまいちこの『巨大SNSの政治利用』がイメージしにくいですが、海外、特にアフリカや東南アジアでは深刻な状況になってるんだなということだけは、頭に入れておかないとなぁと思いました。
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