「実情」と「評価」は乖離する
YouTuber、最近はテレビで取り上げられることも増えましたよね。
名前自体もそうですし、YouTuberが実際にテレビに出ることも、珍しくなくなりました。
このまえ、元SMAPの中居さんが記者会見をしたときに、「YouTuberになる選択肢はありますか?」的な質問が出たってニュースで読んだんですけど、ああ、あの国民的アイドルもYouTuberになるかどうかを聞かれる時代になったのかと、世の中のYouTuberに対する見方の変化を感じました。
ただ、きょうは「実情と評価にはタイムラグがある」って話をするんですけど、いまテレビに出ているYouTuberの多くって、実際のところYouTube内での視聴回数だけで見れば、ピークは1~2年前って人が大半なんですね。
もちろんいまでもYouTube内である程度の視聴回数はありますが、良くも悪くも「習慣的に」見ているファンに支えられている側面もけっこうあって、視聴回数が急激に下るわけでもなく、上がるわけでもなく、でも長い時間軸で見たら漸減しているみたいなYouTuberが、そこそこいます。
この状況を、きょうのテーマである「実情と評価にはタイムラグがある」って話と照らし合わせると、「いま」、YouTuberがテレビに出たり、大手企業とタイアップしたりするのは、「いま」のそのYouTuberの実情を反映しているというよりは、数年前から積み重ねてきた視聴者からの熱狂や信頼が、ようやく外の世界(=マスメディアや大手企業)にも認知されて、そして評価されているってことです。
言い換えると、「いま」テレビや雑誌でチヤホヤされているからって、「いま」そのYouTuberに、本当の勢いがあるとは限りません。
他の例で言うと、日本って国立大学に対する交付金が年々減ったり、他の論文に引用される論文の数が減ったりしていて、「国の科学技術は危機的状況にある!」という主張に対して、「いまも毎年のようにノーベル賞受賞者を排出しているじゃないか!」と反論すると、「あれは20〜30年くらい前の研究が評価されているんだ!」という話が出てくることがあります。
基礎研究の分野は、結果が出るまで時間がかかるうえに、仮に結果が出てもその革新性を評価するためには、また何年もの時間がかかるらしくて、結局、その研究が発表されてから表彰されるまで、けっこうなタイムラグが起きるのだそうです。(ちゃんとした記事を読んで書いてるわけじゃないので、間違ってたらゴメンナサイ)
要は、じぶんのやっていることとそれに対する評価には、時間差が生まれるということです。
それで、じゃあどうすればいいんだって話ですが、まず最初の段階としては、仮に周囲に評価されなくても、じぶんのなかで手応えがあったり、これは絶対にいけるという自信があったりするのならば、それが「評価」に結実するまで、もう少し粘り強くやってみること。
そして実際に評価され始めたときは、それは「いま」のじぶんを見られているのではなくて、「少し前」のじぶんがようやく認知されたということなので、決して「あ、いまのこの取り組みを継続すればいいんだ」と安心しないようにすること!
「あ、評価され始めたな」と感じたら、それはもう次のステップに行くなり、新しい種をまいたりするときだよ〜ということを知らせる合図なので、目先の刈り取りに必死になってジリ貧になる前に、次のフィールドへ進む準備をする必要があります。
きょうは完全に将来のじぶんに向けた自戒の念を込めて系noteなのですが、仮に周りの人たちに評価してもらえるときが来ても、褒められているのは少しまえのじぶんなので、そのすきに次の弾も仕込んでおくことが大事だなという話でした!