ブロックチェーンだってインターネット上のプログラム
『ブロックチェーンは、次のインターネットだ!』なんて話を、チラホラ聞きます。
そのあたりの疑問について、最近とあるエンジニアの方に質問することができたので、その返答内容をメモ。
解釈が技術的に的から外れてたらスイマセン。
ひとつだけ断っておくと、そのエンジニアの方はブロックチェーン専門のエンジニアではありません。
ただ、エンジニアリングの知識がないぼくでもすごいエンジニアなんだなってわかるくらい、信頼に値する方の話ではあるかなと。
その方によると、別にブロックチェーンを作る(?)というか、システムを構成すること自体は、そこまで難易度の高いものではないらしい。
それよりも大事なのは、作ったブロックチェーンを運用すること。
分散型のシステムだから余計に、使ってもらわないと、みんなに価値を感じてもらわないと、元も子もない。
そういったハードルがあることを踏まえたうえで、『ブロックチェーンがつ次のインターネットになるポテンシャルはあると思いますか?』というぼくからの質問に対しては、結論からいうと『NO』。
そもそも、インターネットとブロックチェーンは同じ土俵に乗っている技術ではないので、次の技術かいなかという議論が不毛っぽい。
インターネットがここまで普及したのは、インフラだったから。
すべての産業、コミュニケーション、生活を飲み込める『懐の大きさ』があったから、ここまで僕たちの社会に浸透した。
ブロックチェーンって、結局、インターネットの上で動いているプログラムでしかないから、そもそもインターネットをリプレイスする云々の話じゃない。
と、ここまでが話してもらった内容をぼくなりに解釈してもので、ここからはその話を踏まえたうえでのぼくの雑感。
うーん、今回そのエンジニアの方に質問させてもらって、改めてブロックチェーンという技術へのポテンシャルがわからなくなった。
LayerXの福島さんだったり、メディアの『あたらしい経済』だったり、ブロックチェーンの未来に本気で懸けている人たちもいることは事実。
しかも福島さんも、あたらしい経済の編集部の方たちも、はんぱなく優秀。
そういったはんぱなく優秀な方たちが懸けているのだから、ブロックチェーンが化ける未来も、なくはないのかなと思う。
ただ、やっぱりぼくがここまでかじってきた断片的な知識と、今回の話を総合的に考えると、やっぱりブロックチェーンが革新的に世界を変える未来が、まだ見えてこない―。
やっぱり『分散型運用』だったり『ログが残って追跡できること』だったりっていうメリットを、それを実現するためのコストを払ってまでもユーザーが享受したいと思っているのかというところが、普及を想像するにあたっての、最大のボトルネック。
ユーザー自身に権限をもたせてもらうこと自体や、データの改竄ができないことってたしかにそれ自体はユーザーにとってメリットではあるかもしれないけど、それを得るために払う代償(サーバー的なコストとか、普段から自分でデータを持っておくことのリスクとか)が、それ以上に大きいと感じるユーザーも多いんじゃないかなーと。
まあけどインターネットも最初はポンコツ扱いされてたらしいから、ブロックチェーンもいまはまだそのポンコツ扱いされる時期なのかもしれないという可能性を念頭において、引き続きウォッチはしていきます。