脳と仲良く。
今更なんだけれど、「スマホ脳」という本を読んでいる。
脳に関する本を読むと、自分が脳に働かされているような気分になる。
例えばドーパミンというホルモン。スマホばかり触っている自分たち人間は、
スマホを見るだけで「あの物質は常に新しい情報、新しい知識を授けてくれる素晴らしいものだ!集中せよ!」と、ドーパミンがドクドクと脳から溢れるらしい。
ドーパミンが放出されることで、僕たちはスマホを見ずにはいられなくなる。
つまりドーパミンは人間に集中させるものを決めさせるホルモンである、と本書では書かれている。自分たちで集中するものを決める場合ももちろんあるが、
自分たちはほとんど、ドーパミンによって集中するものを決められているのだ。
スマホが恐ろしいのは、それ自体がドーパミンをださせる物質であるというだけではない。ドーパミンの放出量は、人間に集中を与えたあとだんだん減っていくのだけれど、スマホの場合、次から次へと新たな情報、新たな知識を向こうから授けてくる。それらは大概クリックすれば読んだり、みたりすることができるので、僕たちの脳はまた、そのクリックできるボタンを見るとドーパミンを放出する。そしてドーパミンが身体中に溢れ、クリックせずにはいられなくなる。そういったことが何度も何度も続き、僕たちは、ドーパミンに支配されていく。
そのほかにも、そのグループの中で高い地位に立つものに多く分泌されている物質、セロトニンなど、自分たちが「気持ち良く」感じる瞬間には脳が関与していることが多い。その「気持ちよさ」は、きっと狩猟採集時代の人間が、豊かに平和に生きるために必要なものだったのだろうけれど、今の時代にはあんまりマッチできていないみたいだ。自分の脳と、自分の意思をよくよく考えてみようと思う。
自分はほんとうにそれをやりたいのか?脳が集中させようとしているのでは?
本当に地位を上げることが幸せか?セロトニンの量が増えているだけでは?
どこまでいっても脳を捨てて生きていくことはできないけど、できれば脳に操られるのはなく、脳を操る、脳を騙せるように僕は生きていきたいな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?