修行のような旅のような。
今日はずるをした。電車に乗ったのだ。
これで晴れてぼくの旅は歩きオンリーではなく、車にも乗ってしまったし、電車にも乗ってしまったことになる。これではもうなんの旅なのか分からない。
まあでも「帰りたい」、と思うよりましだろう。帰ることを諦めだとか、逃げとして捉えていないので、下手をすると簡単に帰ってしまいそうな自分がいる。それはもったいないと思う。せっかく出会えたはずだった人や考えに出会えなくなるのだから。
どこかに止まる度に考えていることや、あったことをメモしているのだけど、これから旅を続けていくのだとしたらさらに増えていくのだろう。いままで考えたことの延長にあること、旅をしてはじめて気づいたこと。その量が電車の旅に比べると遥かに多い。それがすごく楽しいのだ。
もともと散歩が好きだったから永遠と散歩を続けいるような感じなのだろうな。
でも今回電車に乗ったのは、これは無理だ、と思ったからだった。荷物は汗をかいた服で重くなっていた。お風呂場の体重計に荷物を抱えたまま乗ると、81キロになった。僕の体重が62.3キロくらいなので・・・考えたくもない。
足と腰と肩はずっと痛い。これで4日目なのならきっと20日目には僕の足と腰と肩は無くなっていると思う。
と、冗談を言いつつ悲鳴をあげたところで何も変わらない。僕の心の中は、「もう帰ったら?」「いや、まだ帰らない。」「ふーんじゃあそんな辛そうな顔しないでくれる?見てるこっちが痛くなってくるわ」というイジワルなお姉さん風の俺と、歩く俺とでせめぎ合っている。
ながながとすみません。この旅に来る前、自分が暇な時間を持った時、何をするのか、何を考えるのか、それが気になるのです、と書いたのだけど、本を読むことでもなく、絵を描くことでもなく、考え、書くことだったことに、そしてそれに気付けたことに嬉しさを感じている。もちろん15日目にはまた何か変化があるかもしれませんが、いまのところ。
また明日もきっと書きます。携帯の充電と、ネット環境がある限り。
Shibuya crossing と書かれたシャツを着ている彼。彼と1キロくらい抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げました。1キロ過ぎたあたりで、彼は走り出しました。卑怯な奴でした。