アメリカのコーチング手法を学ぶ

私がプロのコーチになろうと思い立ったとき、最初に考えたことは「どのスクールで学ぶのか」ということでした。
当然、インターネットで検索をして、日本にある有名なコーチングスクール数校から資料を問い合わせ、説明会に出向いたりしたわけですが、当時の師匠からもらった助言はとにかく的を得ていました。

「君は英語ができるんだから、日本語で学ぶことばかり考えずに、グローバルに目を向けてみたらいいよ。海外にも様々なスクールがあるし、英語で学べば商圏が世界中になるよ。」

なるほど、確かに。
深く腹落ちした私は、海外のコーチングスクールを探し始めます。そして師匠の助けもあり、最終的にアメリカのCoach Uというスクールで教育を受けることに決めました。(↓Coach Uのホームページ)

なぜCoach Uで学ぶことを決めたのかというと、このスクールがコーチングという手法が誕生した頃から営まれている老舗で信頼が置けることが大きな要因になりましたが、それ以外に考慮した項目にはこんなものがありました。
 ①国際コーチ連盟(ICF)の認定しているスクールであること
  (将来的な資格取得に有利)
 ②対面で教えてくれること(意外とオンラインや電話のプログラムが多い)
 ③短期集中プログラムであること(半年程度かけるスクールが多い)

私が通うことにしたプログラムは1週間という短期集中プログラムで、アメリカ開催以外にも、アジアでは香港で定期的に開催していることがわかりました。

これに通うにあたって、私の師匠からは事あるごとに「ビジネスのための投資は、費用対効果、つまり投資した資金を回収できる見込みのあるものにしか資金を投下してはならない」と口酸っぱく言われていたので、もとが取れるのかどうかについてかなり真剣に検討しました。

ちなみに、この時のプログラム参加費と渡航費、宿泊費を合わせるとざっと60万円ほどの投資になりました。個人が新しいビジネスを起業するときに考える投資としては、まとまった金額で、当時の私としても勇気のいる決断でした。

更に、当時は契約社員として日中会社勤めをしていたので、まとまったお休みを取得することはハードルの高いものでした。
ここは上司に恵まれたことに今でも感謝しているのですが、「香港に出向くことの大切さ」を私が力説したところ、とても快く理解を示してくださり、会社に掛け合ってくださいました。その結果、香港でのスクール開催に合わせてお休みをいただけることになったんです。そんな幸運も重なり、私は香港で英語を使い、香港人やオーストラリア人、イギリス人と一緒にコーチングを学ぶとことになりました。

幸い私は英語がそれなりに話せる方でしたので、クラスの進行自体にはついていくことができました。ただ、人の感情にまつわる単語には不慣れで、辞書を引き引き夜な夜な復習をすることも多かったのを記憶しています。そして、座学だけではなく、プログラムの中では実際に受講生同士で学んだことを使ってコーチングセッションをし合うという時間もあり、そういった体験では、英語で言葉がすぐ出てこなくて困ったりすることも経験しました。
最終的にプログラムを無事終了することができ、77時間の学びを得た私はプロのコーチとしての道を進んでいくことになります。

こんな経緯から、私は日本のプロコーチとしては異色の「海外で教育を受けたコーチ」という肩書を得ることになりました。

結果的にこの経歴を手に入れたことで、外資系企業に対して「英語と日本語でコーチングができるレアな人材」ということで重宝されるようになっていきます。

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