人工膝関節全置換術における膝蓋下脂肪体

膝蓋下脂肪体(Infrapatellar Fat  Pad:IFP)における健常膝と変形性膝関節症膝の違い
・線維症(Fibrosis)
・リンパ球浸潤
・血管新生

IFPと滑膜が2つの個別の組織ではなく、単一の解剖機能単位であることが示唆される

現状(2019年論文)ではTKA時のIFP温存or切除について明確なガイドラインはない
IFP切除、滑膜切除を受けたTKA術後症例では、膝関節ROM制限、大腿四頭筋の軽度の筋力低下、膝蓋腱の短縮を伴う膝前部痛の発生率の増加
TKAでのIFP切除群で術後3年で有意に膝蓋腱の短縮

IFP内ではSubstance Pが多く存在
→血管拡張→免疫細胞の動員促進→組織ない浮腫発生に関与

TKAにおけるIFPの温存vs切除

イギリス
切除 23.1%
部分切除 62.4%
温存 9.8%

術後6ヶ月での膝前面痛 IFP非切除群<IFP切除を含む滑膜切除
膝蓋骨無血管性壊死→IFP切除の結果

部分切除では灌流が制限されない

可動域に関しては温存、切除で差はなし

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