足部機能障害と変形性膝関節①

変形性膝関節症(膝OA)の患者さんの足部機能を見ていると思うことがある。
扁平足のようなアーチの低下はあるが、ある一定数扁平足とは違う機能的破綻をきたしていると感じる。

基本的に正常足部であっても、足部内在筋の筋性疲労であっても舟状骨の低下をもたらす。(DL Headlee, 2008)これは座位から立位での非荷重位から荷重位への移行時の舟状骨の高さを測定するもの。(Navicular Drop Test: NDT)

その中で同様の見かけ上回内足を呈する患者においても、距骨下関節(ST jt)の可動性の違いが両者にあるように感じる。
膝OAの患者さんは見かけ上の扁平足ではあるが、ST jtは回内運動に制限が強い例が少なからず存在する。膝OAが外側荷重の延長線上にあるものか、下腿内旋可動域が制限されていく中で外側への荷重を主としたものなのか、答えは分からないが結果としてST jtの回内制限に伴う中足部以降の機能的破綻を生じているように感じる。

そこで妄信的に膝OA=回内足となってしまうと、運動連鎖的なアプローチを行う上で手詰まり感が出てくる。そこで次回はその足部機能障害にフォーカスを当てていこうと思います。

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