「黒いオルフェ」をブラジル人と弾いてみた。
去年の年末あたりからブラジル人の女性パーカッショニスト、ブレンダ オハナ(Brenda OHANA)と一緒に練習するようになって、そろそろコンサートをやりたいな…と、その辺を視野に入れ少しづつ動き始めたその一環でビデオ撮影。
彼女はブラジル人でオイラは日本人。ジャズを演奏する際に共通するのは、それは" ジャズの発祥した国に生まれ育ったわけでは無い "という事、そして”ジャズに心酔して音楽を始めたわけでは無い”という事。ちなみに我々二人共そろって根っこはかなりなロックファンなのよね。
そういう事、つまり”我々の音楽的な生まれや育ち”はいわゆるその”伝統”から見たら我々は完全な”よそ者”であるという事なのさ。
しかし、それはジャズの文化の中ではネガティブな事では無いと思っていて、そもそもジャズが我々を魅了し続けているのは、そういう”よそ者”のやる事すらも取り込んでクリエイティブな推進力に変えてしまえるダイナミズムを持ったアートであるからなのだと思う。
ちなみに”よそ者”としてどうあるべきか?という事は、ブレンダもオイラも一緒に演奏を始める前から抱え続けて来た、大きなテーマの1つでもあります。
そういう事もあり、この選曲は実は意図的な物っス。
彼女の国ブラジルではこの曲は国民的で、自分の一部の様に知っているという感じらしい。それに対して、オイラにとってはあくまでスタンダードの中の1曲。異国の音楽なのよね。なのでオイラがもし彼らの土俵、音楽言語でやろうとしたらそれは単なるデッドコピーにしか成り得ないのは明らかだけれど、そうでなくて自分の言葉で語ればそれは真実味を持ち得るワケで、その辺を目標にしてみた。それでどうやって地肉の様に知ってる人とやりあうか?それが個人的なテーマでした。
ということで、
アルバム「Manipulated Dreams」のCDアルバムもお陰様で絶賛発売中。
ストリーミングでもご視聴いただけます。
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