2023年日本ツアー共演者紹介 その1、川崎ファクトリー
まずはじめに…。
今回は非常に充実した演奏スケジュールになりました。
これも関係者さん達皆さんのお陰です。
大変感謝しています。
いつものことながら、今回も色々趣の異なる演目がありますが、すべての回に何かしらの思う事があります。
なので、その辺を紹介していきたいと思います。
ちなみにタイトルは「共演者紹介」としましたがまどろっこしさを避けるためです。言いかえるなら「共宴者紹介」でしょうか?
演奏第一発目は毎度おなじみ川崎ファクトリー。
ここではいつからか忘れたけれど、日本に帰ってくる度に演奏させて頂いてます。
付き合い自体はもう2004年からだから、今年で19年という感じですねぇ。
今まで本当にお世話になっています。
ココはグッドデザイン賞や総理大臣賞を受賞した建築家である渡辺治氏の「渡辺治建築都市設計事務所」の一階の倉庫を改造した場所。
私がココに出入りするようになった当時はまだ倉庫の面影があったのだけれど、いつの間にか客席が出来、テーブルが置かれ、グランドピアノが入り、キッチンが設置され…という具合に人々を迎え入れて何かを催す事を前提としたスペースとなっていき、今では倉庫だったも面影はごく僅か。こういった場所を持つ事は彼の建築家としての信条とも重なってる様に思います。
日本とアメリカの有名建築家達に片っ端から会って廻る旅をした彼は「人間として面白い建築家は面白い建築をつくれる…」と悟ったそうで、「ならば面白い事務所をつくろう、と思ったんです…」と、出会った頃に語ってくれました。
それが川崎ファクトリー、略して川ファク。
実際にイベントの運営はここの所長である渡辺さんを始め所員さんが大変お忙しい中、週末の仕事が終わってからやってくれている感じなので、割とおおらかな感じの進行ですが、そういうのがよりアットホームな感じで場そのものが持つ雰囲気と合わせて居心地はとても良い場所です。
今回の演目は…。
私の新作アルバムから演奏したりするつもりですが、写真と合わせて即興で演奏するコーナーがあったりもすると思います。
あと、毎回そうなのですが、基本的に私一人だけが演奏するという事はありませんねぇ。
何かしらの他の出演者もいます。
私が把握している限りでは、今回は歌とピアノの人の曲があったり(私も伴奏で参加します)、多分それとなくライブペインティングがあったりするんじゃ無いかと思います。
他にもピアノの方の演奏が入ったりするのかしら…?
出演者がお客さんにサプライズするだけではなく、出演者にも突然なんらかのフリがあって我々も同様にサプライズされるのが川ファク流だったりもするので、行ってみるまでわからない感じもあります。
詳細は以下からご覧になれます。
ちなみみ新作アルバム「Ever Changing」のダイジェストはこちらからご覧になれます。
内容について詳しい事はまた改めて書きますが、ざっくりといってこのアルバムは前作「Deep Blue and Orange hours」の様な自作のエレアココントラバスの重奏と、他のサンプラーによるマルチトラックのパートによって構成されています。
サンプラーのパートでは日常生活の中で私自身がコレクションした音素材、例えば、鳥の声、鍋のフタ、砂利道を歩く足音、ドアの軋む音、セミの声、バケツの音、ガラス瓶…と言うように日常の中にも沢山興味深い音がありまして、そういう音達を変調させて使っています。
そういう音の集合体が緩やかに留まることの無い変化を続けながら、どこか他の場所へ流れていくような音楽を作ってみたかった…。だから作品タイトルも「Ever Changing」。
というのが今回のアルバムです。
興味を持って頂けたら嬉しいです。