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富士山が見える場所で演奏した話
去年、2024年の10月の終わりから11月アタマにかけて日本ツアーをした訳ですけれども、その際に縁が合って富士山がとても良く見える場所で演奏させて頂く事ができました。そのビデオ。3セッションあるのですが、2セッション目までアップしました。
あらまし1
静岡のオーガナイザーさんである、トラディショナルサウンドの堀池さんと通話していた時に、以前NHKで放映されていた近藤等則氏のシリーズ「地球を吹く」の話になりました。
彼にオーガナイズを頼む時には毎回、ボク自身がやりたいと思っている事を掘り下げてディスカッションするのですが、今回はふとボクがやりたいと思っている事をず〜っと辿っていくと、その出発点の一端が近藤氏の「地球〜」シリーズの「イスラエル編」を20歳くらいの時に偶然目にした事にあるのだな…と思い起こし、それを話したからです。
音楽的に影響を受けた…というよりも、そういう風な「場」に向き合うような”音楽のあり方”にインスピレーションを受けたと言いましょうか…。
「音楽」である為の「音」ではなく、何かと繋がる為の「音」であり、その結果としての「音楽」とでも言うのでしょうか? そういうあり方に刺激を受けたのだと思います。
あらまし2
どうやら、NHKのシリーズとは関係なく、近藤氏はライフワークとして続けてた様子です。そして堀池さんの反応は、「富士山編の場所とその場所の持ち主、知ってますよ。」
実は富士山編の撮影場所の家主さんは近藤氏の活動をずっと応援していて、当のシリーズにも関わっていた人物だそうです。そして、この家主さんとは堀池さんも長い付き合いという事でした。
堀池さんは続けて…「ワタシもその撮影場所にいました。」そして「そこで演奏したら良いんじゃないですか? 紹介しますよ。」と申し出てくださいました。どうやら、彼はボクの演奏をそこで見てみたいと思ってくれた様です。
しかしながら、当初は「コンサート」というくくりで考えていたので、場所的に有観客では無理かな…と思い躊躇していたので、その件に関しては棚上げとなっていました。
しばらくしてふと、ビデオ作品を作るという風に考えてみたら?というアイデアが頭をよぎりました。たしかにそう考えるとこの上ないチャンスだな…、ずっと前からアタマの片隅にあったやってみたかった事ができる良い機会だよな…と思い始め、そういう事で堀池さんにご紹介いただき、今回の撮影に至ったワケです。
自然の猛威と共にある場所
撮影させて頂いたこの場所は”風の家”と呼ばれています。人間の力なんてのはまるで無力になるくらいの風が吹くことが珍しくない場所らしく、近藤氏が撮影の時にのっていた数メートル四方の木製デッキはまるごと飛ばされ、数十メートル離れた近所の畑で発見されたそうです。
ここは天候が激しく移り変わる場所で、時には自然が猛威を振るう場所であるという説明を事前に家主さんから受けました。ただ、ある程度の規則性はあるらしく、午後になると風が出始め、富士山は雲に隠れてしまう…との事でした。なので撮影は午前中に済ませることにしました。
雨で延期、でも…
当日の天気予報は雨、翌日は晴れ…でしたので1日延期させてもらいました。
お陰で天気に恵まれ撮影は順調に進みました。同時に延期を快く受け入れてくれた皆さんに感謝です。
朝10時ころ、「では、始めまーす」と言った直後から雲が流れ富士山が見え始め、
正午過ぎ辺りに「ではコレで終わりまーす」と言った直後に見上げると富士山は黒っぽい雲に覆われ、あっという間に表情が変わり始めました…。撮影のタイミングはバッチリだったようです。
収録の方針としては…
ボクは映像が専門では無いので、いわゆる規模の大きな手の混んだ事や洗練された事はできません。だけれども、やり始めなければ何も始まらない。初めての試みなのだから、多少「難アリ」でも良いじゃない?と割り切って進める事にしました。
せっかくのロケーションなので、「その時」と「その場」というのにこだわってみました。なので、準備された曲をやると言うよりはその場に身を委ねて即興で。
音に関してはラインで直接キレイに録ることも可能なのですが、風の音とか鳥の声とか…一般的な録音ではノイズ扱いされるような音たち…そういうのも含めて今回は大切な要素だと思うので、誰もいない牧草地に向かってスピーカーから音を鳴らし、それらと一緒に録音しました。
こういうの続けていきたい!
と思っています。
いわゆるコンサートという形式では無く、音源制作というカタチでもなく、自分自身にとっては新しい活動の方向性ですが、もう長いこと頭の中に漠然と”点”や”断片”してあったコトが結びつき始めた感覚があります。
今後もこういう感じで、観客の有無を問わず、”「場」と向きあう様な事からスタートする何か”を作って行きたいな…と思っています。
まず思いつくのは今回の様なビデオ作品なので、ここから始めますけれども、この先どうなるかは続けてみないとわからないので、とりあえずは出来ることからボチボチと続けてみたいと思います。
「ここ良いんじゃない?」とかありましたら下のコンタクトフォームから教えて頂けると嬉しいです〜。
スペシャルサンクス(敬称略)
ご協力有難うございました。
風の家 : 渡辺康&His family
音響設備 : トラディショナルサウンド 堀池龍二
ドローンの映像(Part1) : 萬寿コーポレーション
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![Kentaro SUZUKI](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/70867695/profile_841371e0ea4b83885f5fd58aaaa2f349.png?width=600&crop=1:1,smart)