レイさんの「Respawn」の為の音楽作った その1
8月、9月は中沢レイさんの作品の為の音楽も制作してました
彼女が11月にシカゴのダンスフェスティバルに招待されていて、そこで発表される作品の為です。
先日、彼女の方から情報のリリースがあったので、この作品の音楽に関する話を書いてみたいと思います。
以下、彼女の書いた今回の情報リリース
何を元に発想を膨らませていけば良いのか?
それがいつでも出発点。
作品によっては絵コンテがだったり、原作本が送られてくる場合もあるし、仮編集版ビデオファイルが送られて来ることもあります。今回は彼女のビデオ作品「Jargon」を元にそれを舞台用に変換して…との話だったので、まず、その作品を観ました。
ボクの場合「視覚イメージから引き出される様々な感覚」を元に音楽を作るという方法が一番シックリ来て効率が良いようなので、その辺の「元ネタ」というか、「種」があるのは助かりました。
より良く彼女の意図を理解したくて、まずミーティング。彼女のこの作品に関するアイデアの根本をあれこれと聞きました。
レイさんにはボクには無い視点があって、そのアイデアを聞く度に「なるほどねぇ…」と思うのです。そのアイデアから音楽の構造、アレンジに関するアイデアを得ることができました。その辺のアイデアについてはまた次回書きます。
とりあえず、作曲期間
彼女とミーティングした結果、まずは自由に作ってみればいっか…という結論。
これは毎回とても有り難い事なのだけれども、依頼してくれるアーチストさんはボクの音楽の世界観を気に入ってくれていたり、信頼してくれているみたい。だから「まず、自由にやってもらって…」ってなる。まぁ、ボク自体も「〜風で…」とか言われても対応できないので丁度良いです。
ただ、「自由に…」とは言え、ミーティング時に得た構造的アイデアなどなど、色々な事もアタマの片隅の遙か彼方には置いてあります。
そんな感じで作曲開始。
まずビデオ作品の中から、ここは重要なんだろうな…と感じる場面、例えばクリシェとして出てくるとか、尺が長いとか…そういう場面で一時停止し、その静止画像を観ながら曲を書いていきました。
今回は大体一週間ほど午前中のルーティンとしてこの作曲を続けました。毎朝新しい何かを書いてくのにプラスして、前日などに書いたモノを見直して書き足す…という作業です。そうやっていくと、ある日を境に数ある候補の中から自然とどれかがアタマの中で延々と流れ始め、もう「コレしかない!」となります。そうしたら、作曲期間は終了。次の工程へ。
ちなみに全て曲としてフルで作って、提出した後はその中から好きな部分を好きに編集してもらって使ってもらう…というスタイルを取っています。