17_「すべりたい」と「すべらせたい」
学年通信の裏にこっそりと書いているコラム。
持ち上がりのため、2年目に突入です。season 2
すべらせたい
最近、寝る前にわが子が1歳の頃の動画を見るのが、ルーティンワークになっています。
画面の中には、近所の公園で遊ぶ幼い頃のわが子。手足をつかって、すべり台の階段を登りきります。「すべっておいでー」と下から声をかける私。しかし、なかなか滑ろうとしないわが子に対し、私は「大丈夫よー」「次のお友達が待ってるよ」と励ましているような、急かしているような声かけをして、なんとか「すべらせよう」としていました。
結局階段から降りてきたわが子に「すべらんのかい」とツッコミをいれる私・・・。そんな思い出を振り返っていると、ある本の内容が頭に浮かんできました。
はげます手順
少年サッカーの指導者として有名な池上正さんは、
と言います。「大丈夫!」「やればできる!」という励ましの言葉たち。私もよく使いますし、それが背中を押して上手くいった(ように見えた)こともあります。池上さんは「励ますな」と言っているわけではなく、「手順を省くな」というのです。
子どもが一歩を踏み出せない時に、まず、「あのさ、今どんな気持ち?」「何を考えているの?」と聞いてあげるんだそうです。
さらに、「やりたいと思ってる?」「やりたくないと思ってる?」と問いかけ、子どもが「できればやりたい…」と思っているなら、「なんで悩んでる?」とさらに問いかける。
つまり、子どもの「やりたい気持ち」と「悩んでる理由」を確認するという手順を踏んでから、励ましの言葉をかけるということですね。
もし、子どもが「やりたくない」と答えたら
もし、子どもが「やりたくない」と答えたら、「やらなくてもいい」という前提で子どもの気持ちを聞くんだそうです。
「なるほど、手順を踏んで励ませばいいのか!」と、本を読んだ時は思うのですが…
大人が子どもの意思とは関係なく「〇〇ができて欲しい」と願うのは、よくわかりますし、忙しい毎日に追われていると、子どもの声に耳を傾けて待ち続けるのも、「やらなくてもいい」という前提を覆さずに語りかけるのも、実際はかなり根気がいります…。
今度、久々にキャンプに行くのですが、いつか「行きたくない」と言われた時に、私は「行かなくてもいい」を前提にわが子の話を聞く自信が、今はまだありません。
参考:「叱らない」育て方 「自分からやる子」に変わる7つの方法/池上正
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?