ザ・ブルーハーツ「終わらない歌」の瞬間。
ずっと書かずに年月が過ぎてしまいました。
もう娘は高校を卒業しました。
きっともう、こんな話はできないでしょう。
(過去の記事を読んでください)
だから、一人で、書いてみよう。
僕はずっとブルーハーツが好きだった。
スリムジーンズを履いて、
丸坊主で、
目がグリグリしてて、
誰が見てもブルーハーツ好きだった。
でもいつの間にか、封印した。
社会に適合しようと決めた、その日から。
世の中に出て、
年齢を重ね、
家族を持ち、
役職が上がり、
収入が増え、
分かっていないふりをして、
‥
言わないことが増えてくる。
言わない。
本当は見えているのに。
言わない、のはキツイ。
感じているのに、言わない。
飲み込むと、いつも胃がキュルキュル蠢く。
僕がどっかに行ってしまう。
ブルーハーツが歌う。
♪本当の瞬間はいつも
死ぬほど怖いものだから
逃げ出したくなったことは
今まで何度でもあった
本当の瞬間とは、
自分が自分であると一歩踏み出す瞬間。
自分が他人として生きるのは、ラクだ。
職場の先輩でも、
ドラマに出てくる役でも、
父や母でも。
どこかにモデルを置き、
つまり先人に習い、
同じように振る舞い、
同じように感じるのはラクだ。
感じなくていいのだから。
でも本当の瞬間。
自分が世界で唯一の自分であるとわかってしまう瞬間。
他人としてではなく、
自分として一歩踏み出す瞬間は、怖い。
逃げたい。
♪本当の瞬間はいつも
死ぬほど怖いものだから
逃げ出したくなったことは
今まで何度でもあった
泣けるほどにそのとおりなんだ。
だからそれすら感じないように、封印した。
ブルーハーツが好きなことを。
それが僕だ。