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クラブの環境によってマネジャーの価値の出し方は違う

 どうも、上杉健太(@kenta_u2)です。”誰もが、いつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる”総合型地域スポーツクラブを広める活動をしています。これまで7年間長野県のクラブでマネジャーやコーチをしてきて、現在は埼玉県富士見市での立ち上げにチャレンジしています。

 今日は、『クラブマネジャーの価値』というテーマでお話したいと思います。何だか重そうなテーマですが、今、3つのクラブに関わっている中で、「クラブマネジャーの役割とか価値ってクラブによって違うよな」とすごい感じているので、今思うところを書いておこうかなと。

 まず、私が今、どのように総合型地域スポーツクラブと関わっているかというと、

アドバイザーとして、以前マネジャーをしていた長野県のクラブと関わっている
サブマネジャー(雇用ではなく委託)として隣の市のクラブと関わっている
③住んでいる市に総合型地域スポーツクラブを立ち上げようとしている

という感じです。③はまだクラブが立ち上がっていない状態ですから、クラブマネジャーというのは存在していないのですが、いずれにせよ色々なクラブの中身が見えるところで仕事をすることで、クラブマネジャーについての「違い」が見えてきました。

現場マネジメントのやり方

 一つ目の違いは、現場マネジメントをどの程度やるかということ。分かりやすく言ってしまうと、現場をコーチに任せているクラブとそうでないクラブで、クラブマネジャーの価値は変わってくるということですね。

 例えばAというクラブは、現場のマネジメントは指導と一緒にコーチに委託契約しているとします。つまりマネジャーは必ずしも現場にいなくていいという状態ですね。すると、マネジャーは現場で価値を生み出すことはできないので、その他の部分で価値を創出しなければなりません。企画とか経営とかバックオフィス業務とか、そういった部分です。

 一方でBというクラブは、現場のマネジメントをコーチに任せることはせずに、クラブマネジャーに任せているとします。するとクラブマネジャーはそこで会員と直接的にコミュニケーションをとることができ、色々な働きかけができるようになり、現場で価値を創出できます。また、その価値を会員に認識してもらいやすいです。

 この2つのやり方は、クラブのカタチにも影響を与えそうだなと思います。Aクラブのやり方は『コーチ中心』のクラブに、Bクラブのやり方は『マネジャー中心』のクラブになりやすい。
 Aクラブのやり方は経営力を強化しやすく、Bクラブのやり方はコミュニティを強化しやすい。たぶん(^^;)

 実は私は両方のやり方を経験しているので、よく分かるんですね。長野県のクラブでは、Bクラブのやり方からAクラブのやり方に移行させた経緯があるんです。それは、クラブの規模が大きくなり、マネジャーを現場に行かせるのが現実的に難しくなったことが理由でした。
 すると、クラブのそれぞれの活動は次第にコーチを中心に自立していく感覚がありました。これは経営効率という点で言えば、良い状態だったと思います。コーチさえいれば現場が回るという状態なので。
 しかし同時に、マネジメントの立場からすると現場が見えなくなり、コミュニケーション不足が生じたり、知らないところで問題が大きくなっていたり、そういったデメリットも生じてきました。
 じゃあBクラブのやり方のままでいけばよかったかというと、それも一概にいいとは言えません。Bクラブのやり方の難しいところは、マネジャーの手数が限られているということです。
 例えば同時刻に1つの活動しかなければマネジャーは1人いればいいことになりますが、2つの活動が同時に行われればマネジャーは2人、3つになればマネジャーも3人必要になります。それだけのマネジャーを雇う規模のクラブにするか、あるいは現場マネジャーというようなポジションを作ってアルバイトなどに任せるかしないと、マネジャーの数によって活動の幅が制限されてしまうんですね。ただその分、マネジャーの管理が行き届くのでクラブ全体のまとまりは作りやすいです。

 ちなみにこれは、クラブの主体がどこにあるかでも判断が分かれるところだと思います。会員が主体のクラブであれば、現場は会員に任せてマネジャーは行かなくてもいいという判断がしやすいと思いますが、そうでなければある程度責任をとれる立場の人が現場にいないといけないということにもなるのかなと思います。

雑務の量

 もう一つ感じるのは、雑務の量による価値の違いです。はっきり言ってマネジャーの仕事というのは、雑務というものがほとんどです、雑務とか言うと怒られそうですが、ここではあえてそう表現しておきます。

 クラブマネジャーの雑務の量は、クラブの環境によって大きく異なるのだなということをとても実感しています。今日は最近実感している2つの雑務を挙げてみますね。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

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