人が多い場所か、空いている場所か。
どうも、上杉健太(@kenta_u2)です。”誰もが、いつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる”総合型地域スポーツクラブを広める活動をしています。これまで7年間長野県のクラブでマネジャーやコーチをしてきて、現在は埼玉県富士見市でゼロベースからの立ち上げにチャレンジしています。
今日は、総合型地域スポーツクラブをゼロから立ち上げる際に、とても重要になる『活動場所』についてお話したいと思います。非常に地味ですが、すごい悩むところで、きっと正解はなくて、そこにあるのはただただ”判断”だなと思っています。
(※思えば総合型地域スポーツクラブのマネジメントなんて地味な話ばかりですよね。でも、だからいちいち発信する人なんていなくて、そこにこのマガジンのちょっとした価値が生まれる)
活動場所の決め方
総合型地域スポーツクラブの活動場所を決める時の観点は、主に4つかなと思います。
①やりたいこと(種目など)ができる会場か
・広さ
・設備(屋根/壁/床/付属備品など)
・使用ルール
②人を集められる立地か
・周辺の人口
・交通手段(駅・バス停からの距離/駐車場など)
・イメージ(清潔さ/ボロさなど)
③確保できる会場か
・専有の可否
・使用している団体の数(稼働率)
④クラブの拠点からの移動コスト
・クラブハウスや事務所、代表者・コーチ住所からの距離
①の「やりたいこと(種目など)ができる会場か」に関して言えば、これはもうシンプルに判断できますよね。例えばバレーボールだったら、床にコートが書いてあるか(書けるか)、ネットが張れるかで判断するし、野球だったら、ベースがあるか、バックネットがあるか、十分な広さがあるかで判断しますよね。あるいは水泳だったら、床に大きな窪みがあって、そこに水を貯められるか(抜けるか)どうかで判断しますよね。
しかも①については、使う側の工夫でどうにかできる部分もあります。十分な広さがとれなくても、「じゃあここではミニコートでやろうか」と工夫で来たり、屋根がなくても、「普通バレーは屋内でやるけど、ここでは外でやろうか」とか。極端なことを言えば、「ここでやれることをやろうか」という発想だってできるわけです。工夫によって何とかできる部分もあるんですね。
④もコントロールがある程度可能ですね。クラブの拠点(クラブハウスや事務所)を変えることもできるし、移動手段は自分で選べます。でもまぁ、結局は活動場所の立地によるところが大きいですけどね(^^;)
②と③は自分たちではほとんどコントロールができません。例えば埼玉県富士見市の鶴間という地区に建てた体育館は、もうそこから動かせません。そして、その周辺の人口やインフラも、よほどの影響力をもたない限り自分では変えられません。例えばその体育館がボロボロだとしても、それを自分の手で改築することもできません。
また、その会場を自分たちが使用したいだけ使用できるわけでもありません。他の団体がたくさん使っていれば、そこと分け合うように使うしかありませんし、例えば公園などのように、そもそも専有が認められていない施設もあります。
コントロールができないことは気にしない方がいいというのは原則のような気もするのですが、だからこそ最初の選択は迷いますよね。そこを選んだ後に、そこを変えることが難しいのだから、最初の選択が肝心です。
迷う2択
ここで迷うのは、「立地はいいけど確保しにくい施設」と「立地は悪いけど確保しやすい施設」の2つです。
「立地はいいけど確保しにくい施設」は、そこを活動場所にすると周辺の人が集まりやすいですが、思うように会場を確保することができないかもしれません。それこそ、毎週やりたいのに、月に2回とか1回しかできないかもしれないし、本当は2時間やりたいのに、1時間になるかもしれない。
一方、「立地は悪いけど確保しやすい施設」は、会場を確保するうえでのライバルが少ないので思うように使える可能性が高いですが、人が集まりにくいかもしれない。
これ、少し迷いますよね。ちょっと数字を当てはめて考えてみると、Aという施設では1回の開催で40人を集めることができる。でも人気施設だから月に1回しか確保できない。
この場合、クラブにとってAという施設の月あたりのポテンシャルは40人です。
これに対してBという施設は、月に4回確保ができるとします。すると、1回の開催で10人くらい集められれば、月に40人となり、Aと同等になれます。
これは結局は、本当にAに30人集まるの?月に1回は確保できるの?本当にBに10人集まるの?月に4回確保できるの?という部分がいつまでも不確定要素ではあるのですが、過去の実績や周辺の状況で判断していくしかないですよね。
この2択、非常に悩ましくて、色々な判断根拠があっていいと思います。私の結論を言うと、「立地は悪いけど確保しやすい施設」を選びます。
根拠は主に3つです。
ここから先は
総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5