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社会的なスポーツが寿命を延ばす

テニスをする人は、まったく運動をしない人よりも9.7年長生き。バドミントンは+6.7年。

 どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『長生きできるスポーツは?』というテーマでお話したいと思います。結論を先に言ってしまうと、テニスが一番良いらしいという研究結果が出たそうです。


どんな研究結果?

 研究結果については詳しく記事になっているので、詳細を確認したいかたは以下のリンクをご覧ください。

 ここではざっと重要なところだけ抜粋していきます。

 まず、研究の結論としては、

 テニスやそのほかのラケットを使うスポーツ、チームスポーツを頻繁に行っている人は、体を動かさない人よりも寿命が長かった。さらにそうしたスポーツをしている人々は、ジョギングや水泳、サイクリングなど健康的だが主に1人で行う運動をしている人よりも長生きだった。

東洋経済オンラインより

ということです。その中でも、最もテニスをやっている人が最も長生きで、運動をしない人と比べて9.7年も長いという結果が出たようなんです。ちなみに、バドミントンは+6.2年、サッカーは+5年ということでした。
(※全てのスポーツを調査したわけではなく、8種目で調べた結果です)

 「テニスをやっている人は裕福だから、栄養状態とか医療体制とか、そういう要因で長生きなんじゃないの?」という突っ込みがあり得るわけですが、記事によると、

これらの運動と寿命の関係性は、被験者の教育、社会経済的地位、年齢を調整しても変わらなかった。

東洋経済オンラインより

ということなんですね。つまり、どのような状況にある人でも、テニスをやっていると長生きだったということです。凄いですね。

 あ、もう一つ重要な結果は、スポーツを行っている人は運動を全く行わない人よりも長生きだったということです。今回明らかになったのは、その中でもテニスとかバドミントンが長生きだったよ、ということですね。

どんな研究?

 この研究がどのように行われたかというと、

この調査では全被験者が健康診断を受け、サイクリング、水泳、ランニング、テニス、サッカー、バドミントンなどデンマークで人気の8つのスポーツを行う頻度と、ライフスタイルについてのアンケートに回答している。

最新の調査で研究者らは、この研究に約25年間参加した被験者8600人を対象とし、その中で死亡した人がいるか、いつ死亡したかを調べるため国の死亡記録と照合。そして、彼らの運動と寿命を比較した。

東洋経済オンラインより

特定の8種目のスポーツをやっている8600人を25年間追いかけた調査で明らかになった研究ということですね。

健康寿命を伸ばす要因は?

 じゃあ要因は何なのかということが気になりますよね。研究の共同執筆者でアメリカ・ミズーリ州カンザスシティにあるセントルークス病院中部アメリカ心臓研究所の予防心臓病学責任者ジェームズ・オキーフさんによると、

「一部のスポーツがほかのスポーツよりもなぜ、どのようにして寿命を延ばすのかはこの種の観察研究から明らかにすることは不可能」

東洋経済オンラインより

だそうです(;^_^A
ただ、推測はしてくれています。

ラケットを使用するスポーツやその他のチームスポーツの社会的な側面が、寿命を長くする主な理由だとオキーフは考えている。

東洋経済オンラインより

『社会的な側面』が寿命を長くする主な理由と言うんですね。社会的な側面とは何か。

「パートナーやチームを必要とするスポーツをするときのように他者と一緒になって物事を行ったり、触れ合ったりすることには特別な心理的かつ生理学的な効果があるのかもしれない」とオキーフ。それが運動の効果を高めると考えられる。

東洋経済オンラインより

 誰かと一緒に何かをする。触れ合う。そういうことが運動の効果を高め、寿命を延ばすのに効果がありそうだというんです。

 今はウォーキングをしたり、ジョギングをする人が増えてきていると思いますが、それよりも誰かと一緒に何かをする方が、寿命を延ばすという点では効果的だということなんですね。黙々とスポーツをやらない方がいいということですね。

総合型地域スポーツクラブの役割

 総合型地域スポーツクラブには様々なスポーツがあります。ゼロベース・一切の支援なしで立ち上げて1年のふじみスポーツクラブでも、テニス、バドミントン、バスケットボール、フットサル、陸上などの複数の種目があります。特に、今回寿命を延ばすのにいいとされたテニスとバドミントンについては、大人の活動も作れています。
(※ちなみに私個人としては、寿命を延ばすためにスポーツをやる必要はない派なので、これは全く狙っていない)

 色々なスポーツを選ぶことができるけど、大事なのはスポーツをすることではないということです。あ、いや、それも大事ですが、健康寿命を延ばすということを考えた時にもっと大事なのは、『仲間』との活動ということです。運動もするけど、そこでお喋りをしたり、何か情報交換をしたり、クラブ以外の時間にも一緒に遊んだり、そういうのが大事なんですね。

 私はそれが、『生きがい』となるのではないかと推測します。たぶんですが、一人で黙々と毎日歩いている人は、その行為は重要なルーティンではあるが、『生きがい』ではないと思うんですね。むしろ、どちらかというと何かの”手段”。健康の為とか、それこそ長生きする為とか、思考をリセットする為とか、ストレス解消とか、そういう目的を達成する為の手段としてウォーキングは用いられている場合が多いと思います。
 ところが『仲間』と一緒にやるクラブ活動は、それがだんだんと『生きがい』になっていくんです。「これがあるから生きてるのよ!」という、まさに生きる目的です。手段ではなく目的。だから、仲間と一緒にやるスポーツが『生きる』ということに置いて強力な効果を発揮するのだと想像します。
(※ラケットスポーツが特に良いというのは、強度が適度ということくらいしか理由が想像できない。あ、でも、生涯スポーツにおいて大怪我をしないといのはかなり重要。)

 つまり我々、総合型地域スポーツクラブは、ただ運動機会を提供するだけでなく、そこに『仲間』を作るように仕向ける必要があり、『会話』を生み出す必要があるということですね。

 私は前にマネジメントしていたクラブから、『仲間』『生きがい』『健康』を総合型地域スポーツクラブで得られるもの、人が幸せに生きる為に必要なものとしてキーワードにしていました。それは今でも変わっていません。『仲間』がいて、『生きがい』があり、『健康』であれば、たぶんかなり高い確率で幸せな状態だと思います。
 ただ、『健康』についてはちょっと『仲間』『生きがい』とは捉え方が異なっていて、『仲間』と『生きがい』は積極的に獲得しにいくものですが、『健康』はその結果として得られる副産物のように考えています。

 総合型地域スポーツクラブは、それを達成するにかなり有効なツールだと思っています。だから私はこれが社会インフラとして有効で必要だと信じているし、自分が幸せになる為にも使っているんです。
(※ふじみスポーツクラブにおいて、私はマネジャーでありコーチであり、一人の参加会員です)


 ということで今回は、テニスなどのスポーツが寿命を延ばすという話題を取り上げてお話ししました。誰かの何かの参考にもなれば幸いです。

今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5