運動不足で毎年5万人が死亡!?
どうも、ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、”誰もが、いつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる”総合型地域スポーツクラブを経営しています。
今日は、voicyでいつも聞いている番組で驚くべき事実を知ったので、それについて勉強してみたいと思います。テーマは、『運動の効果』です。
さてまず、私がvoicyでどんな情報を聞いたのかというと、タイトルにある通り、「運動不足によって毎年5万人が死亡している」ということなんです。厚生労働省がそう発表しているというんですね。
「ホンマかいな」
これが最初の感想でした。5万人って相当な数ですし、運動不足で死ぬってどういうこと?って思うじゃないですか。というわけで、一体どういうことなのか調べてみたいと思います。
「厚生労働省 運動不足」で検索すると、3,4番目くらいに出てきました。厚生労働省が平成30年に出した資料、『身体活動・運動を通じた健康増進のための厚生労働省の取組み』。
この資料のいきなりトップページが、こちらです↓。
非常に分かりやすく、「運動不足で5万人が死亡」と書いていてくれています。
このグラフは、『循環器疾患』(高血圧・心筋梗塞・脳梗塞など)や『悪性新生物』(癌)などによって死亡した人たちが、何が原因で循環器疾患や悪性新生物になったかを表しているものだと思われます。
謎なのが、『喫煙』や『運動不足』、『食塩摂取』、『飲酒』などは、そういった原因行動として挙げられていていいと思うのですが、そこと並列で『高血圧』や『高血糖』が挙げられていることでしょうか。
『高血圧』や『高血糖』は、何かしらの行動の結果として起きていることではないのかな(^^;)
そもそも高血圧という状態が循環器疾患だと厚労省も言っているし・・・。
それに、例えば死因が循環器疾患だとしても、その循環器疾患になった原因までは本当の意味では特定できないような気もします。運動不足で、喫煙もしていて、飲酒もしていて、塩分摂りすぎな日本人なんて山ほどいますし。
なので、どこまでこのデータを信用するかは置いておいて、間違いなく言えるのは、「運動不足によって年間5万人も日本人が死んでいるって厚生労働省が言っていたよ」ということですね。
さて、なぜ厚生労働省が、やや雑にも見えるこのような情報の出し方をしたのかというと、国民に運動をさせたいからですよね。その狙いはもちろん、健康寿命を延ばして、病院に来るお年寄りを減らしたいからです。医療や福祉のコストを下げたいわけですよね。これは日本人全体の大問題なわけですから、これは大賛成です。
そういえばvoicyでは、厚生労働省が言っている運動をすることで得られる7つのメリットみたいなのも読み上げていましたね。そこまでメモを取らなかったのですが、こちらも調べてみましょう。
「厚生労働省 運動 効果」
・・・・・・・・・ところがこちらは、厚生労働省のページのどこに書いてあるのか分かりませんでした。
(※他のワードでもかなり調べてみたのですが、出て来なかったですね。全く同じ文言で出てきたのは、とある企業のblogでした。謎)
いずれにせよ、運動効果については当然厚生労働省も発信をしていて、例えば、身体活動・運動に関するページにはこのように書いてあります。
身体活動量が多い者や、運動をよく行っている者は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められている。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されている。
生活習慣病の予防などの効果は、身体活動量(「身体活動の強さ」×「行った時間」の合計)の増加に従って上昇する)。長期的には10分程度の歩行を1日に数回行なう程度でも健康上の効果が期待できる。家事、庭仕事、通勤のための歩行などの日常生活活動、余暇に行なう趣味・レジャー活動や運動・スポーツなど、全ての身体活動が健康に欠かせないものと考えられるようになっている。
我が国においては、身体活動・運動についての長期にわたる時系列的な調査は少ないが、家事や仕事の自動化、交通手段の発達により身体活動量が低下してきたことは明らかであり、食生活の変化とともに、近年の生活習慣病増加の一因となっている。
身体活動や運動の健康に対する効果についての知識は国民の間に普及しつつあるものの、運動を実際に行っている者の割合は少ない。多くの人が無理なく日常生活の中で運動を実施する方法の提供や環境をつくることが求められる。
~厚生労働省ホームページより~
特に驚くことが書いてあるわけではありませんが、「運動不足で毎年5万人が死んでいるんですよ。運動をすると死亡リスクが下がることは分かっているのに、テクノロジーの発展によって人間の運動量は減ってるんです。だから余暇の時間などを使った運動が大事なんです」というロジックを組む根拠にはなりますよね。
私は、『スポーツ』は遊びだから、”しなければならないもの”にはしたくないのですが、『運動』は健康の為には必要ですよね。そもそも私たちは動物ですしね。動かないと。
そして多くのスポーツには運動が含まれています。
厚生労働省はやたらと歩くことを求めているようですが、人間が喜んで歩く生き物なら、ここまでテクノロジーは発達していないでしょう。大きな人類の流れは、「歩かないように生きる」です。だからこそ技術を進歩させることができている。
(※ちなみに私は歩くのが苦じゃない人です。ベネッセに勤めていた7年間は、ビルの12階のオフィスまで階段で上り下りしてました。昼休みやちょっとしたフロア移動を含めれば、毎日3往復くらいしていたと思いますし、昼休みの昼食後は30分くらい散歩してから戻ってました。私は技術を進歩させる人にはなれそうもありません)
日常生活を楽に生きるという大きな流れを変えるのは、かなり難しいと思います。私のような歩ける変態か、よほど健康意識が高い人しか無理でしょう。
だからこそ、目を付けるべきは「余暇時間は増えるだろう」ということかなと思っています。自動化が進み、人口も減り、経済的な競争から一歩退くことになった日本人は、少しのんびりし出すのではないかなと私は思っていて、そうなると、これまで若干テクノロジーとかツールに振り回されてきた感があったサラリーマンたちが、思い切って労働時間を機械に譲って、余暇時間を増やすんじゃないかなと。既に働き方改革という動きも始まっていますし。
(※例えば電子メールが出来て情報交換のスピードが上がったことで、人間がそのスピードについていかなきゃいけなくなって、結果的に人間がめちゃくちゃ働かなきゃいけなくなったのがこれまで)
余暇時間が増える。そして運動は大事。であれば、余暇時間に運動しようということですね。もちろんウォーキングもいいのですが、何も健康の為の運動なんて発想はしなくてもよくて、遊びとしてのスポーツを勧めたいなと、私としては思います。
健康というものは、それを目的としなくても得られるものなので。例えば私がベネッセ時代に歩いていたのは、満員のエレベーターに乗るのが嫌だったからだし、昼食後すぐに戻っても眠いだけだからでした(笑) 何も健康の為にやっていたわけではない。でも結果的にめちゃくちゃ健康的なことになっている。そういうことです!
(健康を目的としたウォーキングが続けられる人は本当に意識高い系で、習慣化に成功した人だけだと思います。人は、苦痛を避ける事か楽しい事しか続けられない。これが原則だと思います。それに健康の大事さは、失わないと気づけない。これも原則だと思っています。)
というわけで私が考えているスポーツと健康の関係性は、「スポーツを楽しみ続けることで健康という副産物も得られるよ」です。これくらいのバランスがちょうどいいんじゃないかなと思っています。
というわけで今回は、『運動不足で毎年5万人が死亡!?』という衝撃的なデータについて勉強してみました。勉強と言うほどのものではありあせんでしたね(^^;)
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!
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総合型地域スポーツクラブ研究所
総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…
総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5