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ミスが起こる原則と改善について

 どうも!ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 昨日、2回目のポスティングを終えました。前回は、クラブ設立時のコンテンツを全世代向けに紹介したチラシ5000部。今回は、本来学校前配布をする予定だった小学生向けのチラシ1500部。

 会場近くの家にとにかくポスティングしまくった前回と違って、今回は確実に小学生以下の子どもがいる家にだけポスティングしました。不審者だと思われない程度に、家の自転車や周りに置いてあるものなどを観察させていただいて(^^;)

 ただそれでも小学生がいそうな家を見つけるのは大変でした。今日は、この作業をしていて、改めて「そういうことだよなぁ」と気づいたことがあったので共有したいと思います。

 それは、「速いと見落とす」ということと、「気持ちで改善しようとしてもダメ」です。

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速いと見落とす

 「速いと見落とす」というのは、そのままの意味です。ポスティングをする際に、小学生がいそうな家かどうか観察をさせていただくわけですが、エリアによっては私は自転車に乗ってポスティングをしていました。すると、よく見落としてしまうことがあったんです。
 子ども用の自転車が置いてあるだとか、おもちゃが置いてあるだとか、そういう特徴を見落としてスルーした後、家の横に回った時に違う特徴などを見て子どもがいる家であることに気づき、玄関へ戻った時に自転車などの大きな特徴に気づく、ということが何回かあったんですね。よく見たら普通に気付けることが、自転車に乗っていると気づけないことがあったんです。

 これはシンプルにスピードの問題だと思いました。動くスピードが速いと、周辺の情報が次から次へと入って来てしまうから、1つ1つの情報処理に時間をかけられない。
 また、速く動くと視野が狭くなるということは自動車教習所で習いましたよね。きっと脳が、処理しきれない情報ははじめからシャットアウトしようとするのでしょう。だから、見落としが生まれる。

 きっとこれはクラブマネジメントにおいても同じことが言えるのだろうと思いました。私は通常の総合型地域スポーツクラブではあり得ない速いスピードでクラブを立ち上げ、活動を始めました。立ち上げ後も、改善行動を繰り返して、猛スピードでPDCAサイクルを回しているような状態です。私は速さ(早さ)を好むタイプなのでこれが心地いいのですが、これによって見落としているものはおそらくたくさんあるのだろうと思います。

 これは原則です。「速いと見落とす」。突っ走るなら、これを分かったうえで突っ走らないといけませんし、ミスを起こしたくないならスピードを落とさなければなりません。

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見落としを防ぐ方法

 ポスティングの場合は、突っ走るわけにはいきません。私は見落としをなくす必要がありました。
 では見落としを防ぐにはどうしたらいいか。それはシンプルに考えれば、スピードを落とすということだと思います。速いから見落とすのであれば、スピードを落とせばいい。そういうことですよね。

 今回のポスティングでも、私はそうしました。家がないエリアでは猛スピードで自転車を漕ぎ、家があるところではゆっくり漕いでスピードを落とすようにしたんです。

 しかしそれだけではダメでした。「自転車をゆっくり漕ごうとする」というスピードの落とし方をしても、知らず知らずのうちにまたスピードは上がっていってしまったからです。これはもう完全に無意識です。いつの間にか速くなっていってしまうんです。慣れによるものなのか、あるいはパーキンソンの法則によるもので、スピードは出せるだけ出そうとしてしまうものなのか。
 いずれにせよ、「これは気持ちで解決しようとしてもダメだ」と思いました。

 そこで私がやったのは、『ギアを軽くする』でした。私の自転車は6段階の変速ギアが付いていて、一番軽くするとどれだけペダルを回してもタイヤがそれほど回らないようになっています。坂道を上るような時に使うギアですね。
 これをやると、「速く進めない」という状態にすることができます。すると、知らず知らずのうちにスピードが上がるなんてことはなくなり、しっかり観察できるようになったんですね。

 これは教訓だなと思いました。何か改善をしようとした時に、「気を付ける」ではダメだということですよね。もっと具体的な行動レベルに落とし込まないといけないし、仕組み的にしなければならない。今回は、「ゆっくり漕ごうとする」ではなく、「ギアを一番軽くする」という行動にしたことで、改善が上手くいきました。

 たぶん、多くの人が何らかのミスをした時に、「次は気を付けます」と言って再発防止をしようとしていると思います。でも、その内の多くの人がやはりまた同じミスをするんです。それは、『気を付ける』はほとんど効果がないことを意味しています。『気を付ける』は”気持ち”とか”姿勢”の話であって、”行動”ではないからですね。

 大事なのは、「ギアを一番軽くする」のように具体的な行動に落とし込むことです。そこに気持ちは関係ない。関係ないというよりも、どれだけ速く漕ごうとしてもスピードが出せないようにする。それが仕組み的な解決ということなのでしょう。

 そんなことを今回のポスティングから学びました。

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 ということで今回は、「速いと見落とす」、「気持ちで改善しようとしてもダメ」という学びについて共有させていただきました。極めて基本的なことですが、実感として得られた学びは定着しやすいので大切なことかなと思っています。
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5