身近な「病」も知らないことばかり ―『博士と狂人』を見て―

先日、荻上チキ・Session のMain session で取り上げられた映画『博士と狂人』を観てきました。

辞書編集を題材とした作品といえば、三浦しをん著『舟を編む』が有名です。普段あまり映画を見ない私ですが、映画版『舟を編む』はたまたま見たことがある作品でもあります。日英の辞書にまつわる2つの作品を比べる点でも、興味がありました。

用例を集めること、言葉は時代と共に常に変化すること(諸行無常ってやつ?)などなど、、、日本語と英語とで辞書編集の共通点が多いことは確かに面白かったです。

しかし(私の予習不足かも知れませんが)『博士と狂人』を観て一番印象に残ったのは、統合失調症、そしてあらゆる病気への理解の浅さです。

統合失調症ってどんな病気?

「統合失調症」という言葉を聞いたことあるものの、どんな病気であるかは知りませんでした。作品中に病名が出てくるのはエンドロール直前でしたが、それまでは全く病名がリンクしませんでした。

厚労省が「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス総合サイト」で、あらゆるこころの病気について信頼できる情報を公開しています。

統合失調症に関しては、以下の項目を紹介しています。

〇 概要
〇 患者数
〇 原因・発症の要因
〇 症状
〇 治療法
〇 経過
〇 患者さんと家族や周囲の方へのアドバイス
〇 研究の状況

非常に充実した情報量です。
サイト名に「知ることからはじめよう」とあるように、病気の当事者・関係者はもちろん、私のような無関係・無知の人間にとっても、病気について正しい知識が必要と思いました。

患者や家族が正しい知識を持たないために治療が難航することもあるそうです。そして、病気に無関係な世間の大多数の人間は、正しい知識がないことから病気への偏見が生まれると言えるでしょう。

新型コロナウイルスは?

最近とても身近な病気といえば、新型コロナウイルスです。「第3波」が囁かれ、予防を一層徹底しようと思いましたが、そこでコロナについても実は説明できないことばかりだと気づきました。

コロナ禍が長引けば長引くほど「知ったつもり」になってしまうのかも知れません。ニュースで感染予防の注意点を取り上げていても、もうあまり関心が向かないのは、私だけではないと思います。

病気について正しい知識を得ることが、自分のためにも社会のためにもなると再認識させられる機会でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました! ぜひ、またお立ち寄りください!有意義な時間を過ごしていただけるように精進します^^