ノルウェーの”何もない街”で感じた留学のリアル
オスロでの一人旅を終えて向かったのは、Voldaというノルウェー西岸にある小さな町です。
去年インターンをしていた時の友達がこのノルウェーの地域に留学しているので、会いに行ってきました。
その時感じたことを書き記しておきます✒️
都市から田舎!オスロからVolda(ヴォルダ)へ。
オスロから小型の飛行機で約1時間。行く途中で見た、飛行機からの壮大な自然とフィヨルドの眺めは絶景でした。
実際行ってみて、想像を絶する田舎で、降り立った空港がほぼ滑走路と小さな小屋みたいな場所で、まず衝撃でした(笑)。
同じノルウェーでも、全く雰囲気がオスロと違いました。オスロ行った時はもうちょっと自然が欲しいなと思いましたが、ここは自然しかない、the田舎といった感じでした。
人口9000人。想像以上に小さな大学のまち
このVolda、人口はなんと9000人程度です。バスケのアリーナにすっぽり入ってしまうくらいの数なので、最初その少なさに驚きました。
でもすごいのは、そんな小さな街にVolda Universityがあり、人口9000人のうち3000人が大学生!ということ。僕の留学先のLundは人口10万人で学生が4万人以上いるので、規模は大きく違いますが、同じように「学生の街」という雰囲気がすごく伝わってきました。スーパーに行っても、街を歩いていても、すれ違うのはほとんど学生が多かったです。
都会から地方に流れる学生
僕が生まれ育った和歌山の町は、人口1万人くらいなので、Voldaはそれと同じくらい。でも、学生が3割を占め、その小さなまちに大学がある、というのが衝撃でした。
特に驚いたのは、学生の多くがオスロなどの都市部からわざわざ来ているという事実。これって日本だとあまり考えられないことだと思います。もちろん地方にも大学はたくさんありますが、どちらかというと、都市にキラキラ感があって、「上京」して都会の大学に行くっていうパターンが多い。
そう言った意味では、地方に対するネガティブなイメージがあまりないのかもしれないと感じます。こんな田舎まで何を見出して遥々やってくるんだろう、というのが気になりました。
気候はずっと薄暗い雨。
滞在中、太陽とは一度も会えませんでした。。朝は日光なしで目覚めて、薄暗い中で一日が始まる..そしてそれがずっと続く。友人曰く、それがこの地域の当たり前だそうです。ルンドはまだ晴れの日が多いんですが、冬になったらVoldaと同じような感じになるんだろうなぁと思います。よく冬は太陽が出ずにビタミンとらないとダメだよ、と北欧に留学する人に言われますが、その大事さを身をもって感じました。
この気候は北欧留学だからこそ体験できることなので、ポジティブに捉えてこの気候に意味を見いだせるようになりたいです。
「ない」ものを楽しむ工夫
この街に来て、友達の話も聞いて、「何もない」って言えば確かにその通りだなと思います。
エンタメ的なできることも限られているし、外へ行こうとすると、バスで何時間か揺られないといけない。でも、その中で「今あるものを大事にしてクリエイティブに楽しみを見出す」考え方が大事だなと感じました。
ちょうどVoldaに行った1日目に、Volda大学の学生たちのパーティーがあって、友達とそこに参加してきました。
定期的に、留学生が各国を代表してその国のクイズ大会的なことをやってるそうで、今回はデンマーク料理を食べながらデンマーク文化についてのクイズ大会がありました。学生が100人近く集めっていて、小さなコミュニティですが新しい文化や価値観を知りみんなでワイワイする環境があってとても楽しかったです。
何もない場所から自分たちで楽しみを作り出す、その「クリエイティビティ」があれば大丈夫だなとも思いました。
同じ北欧でも、留学生活の「ギャップ」
Voldaでの感じた最大の発見は、留学環境の違いでした。同じ、『北欧』の地でも正直全く違います。
ルンド大学は留学生を多く受け入れている大学ということもあって、たとえば到着初日には「Arrival Day」というイベントがあり、スタッフが手厚くサポートしてくれました。寮までの送迎も初日はしてくれたり、システム面での支援、さまざまな説明会なども整備されていて、スムーズに新生活を始めることができました。
一方で、Voldaに留学している友達の話を聞くと、
留学生サポートスタッフはたった1人
ほとんどの時間オフィスが空(!)
何かあれば自分でメール書いて
遠くまちまでバスに乗って証明書をもらいに行ったり...
まさに「サバイバル留学」って感じでした。。
「留学」と聞くと、もともとは言葉も文化も異なる環境で、様々な壁にぶつかりながら成長していくイメージがありました。でも、今はスマホで何でも調べられる時代だし、遠くの人ともオンラインで繋がりあえて、以前ほどの「留学感」は薄れているかもしれまん。特にルンドは、留学しているけど、日本人もアジアの学生も多く、日本の学生生活と全く違う!というわけではありませんでした。
Voldaは、アジアの人も2人しかいないらしく、本当にリアル留学、といった感じでした。
正直、ルンドの環境は過ごすには恵まれすぎているかも..と感じて、だからこそその環境に甘えずにより積極的に外に出て、ここでしかできない経験を追求しないと、とも思いました。
最後に
同じ北欧でも、こんなに違うんだな、と考えさせることが多いノルウェー旅でした🇳🇴
Voldaという小さな町で、「留学」の新しい側面に出会えた気がします。不便なこともたくさんあるけど、だからこそ生まれるコミュニティや人と人との繋がりがあり、貴重な経験になりました。
今あるものを大事にして、そこに楽しみを見出す。スゥエーデン・ルンドにいても共通で感じてますが、どんどん追い求めるんじゃなく、そういった考え方北欧共通に根付いているのかなと思います。
ノルウェーも幸福度ランキングでは毎回上位に入ってくる国です。
『しあわせについて考え、それを言語化できるようになる』のが留学の1つのミッションなので、今回の経験はそのための興味深いことばかりでした。なのでこうやってnoteで今回振り返れたのもよかったです。
ちなみに2日目は、38℃の熱がありながら、Ålesund(オーレスン)という観光でも有名な港町に行ってきました。。
あいにくの雨でしたが、、ドイツ風の建物が多く綺麗なまちでした。1904年に火災があって街が全焼したので、再建の際にドイツ人が多く関わり、今の美しい街並みに生まれ変わったそうです。
Ålesundのまちのセブンイレブンに、どこから来たかマップがあったので、和歌山に入れておきました。史上5人目の日本人でした(笑)
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。