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花に興味がなかった僕が、花贈りブランド『HANARIDA』を立ち上げたワケ

「花なんて所詮、飾りだ」

僕と私とが展開するブランド「HANARIDA」は、この一言の「花」と「りだ」から取りました。

花のある暮らしを支援するブランドが急にこんなことを書いてしまうと、びっくりする方もいるかもしれません。

僕は世の中には、花に対して二通りの考え方を持つ人がいると思っています。
1つは、花が好きで、その魅力を知っている人。
そして、もう1つは「花なんて興味がない」「しょせん飾りだ」と思っている人。

僕自身、もともとは後者のように「花なんていつか枯れてしまうし…」と思っていました。僕の両親は植物が好きで、実家にはいつもみずみずしい花が飾られていましたが、そんな花を見ても愛でようという気持ちにはなれなかったんです。

けれど思い返してみると、それは花が嫌いだったわけではなく、「枯れてしまう」という事実に悲しみを覚えていたからなのかもしれません。

僕が花贈りブランドを立ち上げたわけ

ご存知の方もいるかもしれませんが、その後、僕は花にまつわるブランディング・プロモーションを行う「花クリエイター」として起業し、花贈りブランド「HANARIDA」を立ち上げます。

「花なんて…」と思っていた人間が、なぜ花を好きになり、花にまつわる仕事をするようになったのか。そのきっかけは、ある友達との出会いにありました。

僕がまだ学生だったころ、仲が良かった男友だち、さとるが花屋さんで働いていたんです。その友だちとは妙に性格や価値観が合い、よく遊んでいるうちに、花に触れる機会が増えてきました。

花屋で働く友だちを通じて、「花ってなんかいいな」「見てると癒やされる」と感じるようになり、「花に関わることをしていたら、俺もモテるかも」と不純な気持ちも混じりつつ、花に対する興味が日に日に湧いてきたわけです。

当時の僕は、ちょうどビジネスの勉強のために起業したいと考えており、花が好きになったタイミングと重なって、花に関する事業を始めたいと考えるようになりました。
そうして、「花クリエイター・KENT」が誕生し、花屋さんに対するコンサルティングビジネスをスタート。最初はうまくいかないことも多く、たくさんの花屋さんと繋がりながら、コンサルティングをしたり、花屋さん限定のオンラインコミュニティを作ったり、とにかく思いつくことはなんでもやりました。あのときは、本当に必死だったことを覚えています。

そうやって花屋さんと関わるようになってからは、自然と花を買うことも増え、お店に置いてある花の名前を覚えたり、自分から部屋に花を飾るようになったりするように。

いつのまにか花が自分の隣にある生活が当たり前になって、そのころには、僕にとって花はなくてはならない存在となっていました。

花を買う機会が増えれば、だんだんと花を人に贈ることも増えます。そのときに僕がハマっていたのが、「花言葉から花を贈ること」。贈る相手のイメージや伝えたい気持ちを花に込めて贈るのは、素敵なことだと思うようになりました。

しかし、花言葉について書かれている本を調べてみても思ったより種類がないうえ、「いいな」と思った花はそもそも日本には流通していないものも多く、参考になりません。

「どこの花屋さんでも気軽に買える花の花言葉を集めた本を作ろう」

そう思ったことをきっかけに、書籍「花束を買いに」の制作を始めました。
初の書籍作りは前途多難で、最終的に発売までに半年以上の時間がかかることになったんので、その間になにか別の事業を進めることに。

そこで、せっかくだから花を贈る人が増えるような仕事がもっとしたいと思い、オリジナルブランドを立ち上げ「花のイヤリング」を発売。現在の「HANARIDA」の始まりです。

その後も、完成した書籍「花束を買いに」やアパレルなどを販売し、HANARIDAは少しずつ成長していきました。

「花なんて、しょせん飾りだ」という人たちに、花のある暮らしの良さに気づいてもらいたい

花に興味がない人はまだまだたくさんいます。僕自身もかつてはそのなかの一人でした。

たしかに、極論を言えば花は生活に不必要なものかもしれません。なにか便利な機能があるわけではないし、手間はかかるし、最後は枯れてしまう。花を好きじゃなくたって、生きるのには困りません。

しかし、それでも昔から世界中で花は愛されてきました。
その美しい形やきれいな色、優しい香りは言葉には言い表せないような癒やしや幸せを運んでくれるものだと思っています。
そんな花の持つ「ロジックでは語れない魅力」こそが花のある暮らしの醍醐味なのではないでしょうか。

「花なんて所詮、飾りだ」

そう思う人たちが、いつか花を好きになり、大切な人に花を贈るきっかけを作りたい。
HANARIDAを見かけたら、誰もが花を贈りたい相手を思い浮かべ、花屋に足を運んでもらえるようなブランドになりたい。

そんな思いを込めて、HANARIDAという名前をつけました。

HANARIDAの名前の本当の由来は、"「花なんて所詮、飾りだ」なんて言うやつらへ"。

花以上にマイナスイメージがないものを見たことがないからこそ、花のある暮らしのきっかけとなるブランドを目指して、HANARIDAはこれからも歩んでいきます。

花を贈る人が1人でも増えますように。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 いただいたサポートは本を買って読みたいと思います。