
尼-イ】狂言にも面を遣うてござる
和ろうてござるか〜
今日は朝から狂言の面(おもて)を打ってござる
面と申しまするは能狂言の舞台にて
登場人物を特徴づける小道具の一つでござる
面はふつうに‘めん’と呼んでも結構でござるし
職分の先生方もそのように云われる場面もござる
能ではほとんどのシテ{主役}が面(おもて)を掛け、またその他の役も掛けることがあり種類がかなり多ござるが
狂言ではシテが面を掛けることはまれでござってアド{相手役、(挨答/迎答など)}が掛けるものが多いようでござる
狂言でも能でも主役はシテと云うのに対し
相手役は狂言ではアド、能ではワキと云うそうでまたアドにも重アドや小アドなどと分ける向きもありまする。また能ではシテとともに出るツレや、狂言方が演るアイという役回りもござる
狂言で面を掛けるのは素顔から離れた役と聞いてござる
狐や猿、狸など動物やお爺さんお婆さん
福の神や恵比寿さまなど神さま
雷さまや鬼👹、地獄の閻魔大王さま
中には蟹の精🦀、蚊の精🦟、菌(くさびら{キノコ})なんていうのも面を掛けてござる
またたいてい狂言方は成人の男でござるが
高齢の女や一部の役を除き直面(ひためん)でござる
能でも狂言でも
素顔のまま演じる場合
直面と申しまする
神さまやお爺さんなどもあえて
面を掛けず直面で、という演出の場合もござる
まだまだ習い始めたばかりでござるが
自身で打った面を掛けて狂言を演りたいと
願うてござる