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平-ロ】狂言をより楽しむための工夫でござる

和ろうてござるか〜

能舞台は大きな音響装置でもござる

このブログでは狂言好きのわたくしけんすけ福のかみが、もっとも狂言らしい登場人物“太郎冠者”の名を借りて皆さまを狂言の世界へご案内するつもりで描いてござる。なにとぞ和らいだお心もちにて読うでくださりませ〜

客席から見て右に突き出た本舞台

能舞台の様子2

こちらは屋内に建てられた能舞台でござるが
この張り出した本舞台の四つ角にはしっかりとした柱がござる

この柱は互いに梁で支えられ、うえには屋根が載ってござる
またこの屋根のずっと上を見ると建物自体の天井が見えまする

そもそも屋外にあった能舞台を屋内に設えたため
かような造りになってござるが
屋根はいらぬようには感じられませぬか

しかしこの屋根はたいへん重要な設備なのでござる

いまも昔も能や狂言は機械的に声を増幅する設備を使うことは
基本的にございませぬ
しかももともと屋外で演じられてござったため
役者や露天の客席に届くような大きな声を出す必要がござる

その一つの工夫として屋根がござる
屋根と床面に反響することでその先にござる客席に声がしっかりと届くのでござる

同じような造りの建物として土俵がござるが、この土俵ももともとは四方に柱がありそのうえに立派な屋根が載ってござる
いまは柱はない場合が多ござるが、屋根は設えてあるのが大相撲中継など観てもらえれば分かりまするがこれも土俵上での行司の声や力士のぶつかる音などが客席に届くように残っているようでござる

’屋上屋を架す’と申せば、無駄なことを意味しまするが
こと能舞台に関しましてはたいへん重要なものなのでござる

こと能舞台の音響設備としてはまだ大切なモノがござるが…

こんにったこの辺りにいたしましょう
またお目に掛かれましたら嬉しゅうござる🤗
この狂言noteはけんすけ福のかみが大蔵流 茂山千五郎家の狂言を中心に学んだことや思うことを描いてござる

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