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人の己を知らざるを憂えず、己れ人を知らざるを憂う

人が自分のことを知ってくれないということは、それはどうでもよい。むしろ自分が他人の優れた点を知らずにいることの方が問題である。

唐代の名高い陸徳明の「経典釈文」によれば、後段の部分で、「己れ人を知らざるを憂う」のところの人をはぶいて、「己れを知らざるを憂う」つまり「自分が自分のことを分かっていないのが問題である」と解釈して、自己反省、自己検討の問題としている。

読者は、どちらを取っても良いのであるが、現代のビジネス社会から考えると、「自分の能力や、実力を認めてくれない」という嘆きや、つぶやきが聞こえてくる。

ここは、「人」を「他人のこと」つまり部下のことや、得意先の立場、さらには、取引先の業者の人々のこととして、理解した方がおもしろい。

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