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【仕組みから徹底理解🌈】ARCHモデルの定式化とインプリケーション:計量経済学 No.18

Introduction:計量経済学への挑戦🔥

経済学部に通う私も
いよいよ大学「学部」最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍

「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います

学部レベルのマクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです

しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません😥
また、正しい計量経済学の知識やデータ分析のリテラシーを会得しなければなりません💦

現実の経済データを、理論モデルと当てはめ
正しい計量手法によって実証分析できる力を醸成したら
きっと将来どこかで活躍できる人財になれる可能性を高めることに繋がると思います

実際の経済動向や政治と結びつけながら
応用できる能力がなければ
知識を持つ意義も小さくなってしまいます💦

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います

私がこれからアウトプットする
計量経済学において最重要なパートである
時系列分析のモデル理論解説を
どうぞ最後まで、ご愛読ください📖

本投稿作成における参考文献は以下の通りです

なぜ、計量経済学を学ぶのか??

計量経済学が時系列解析法を「理論なき計測」として退けるところからスタートしたことでよく知られているのです

1930年に創立された計量経済学会の規約第1条では、計量経済学は「理論的数量的アプローチと経験数量的アプローチの統一」と定義されていました📝

また、R・フリッシュによる『エコノメトリカ』創刊の辞では、「統計学、経済学、数学の三者の統合」と定義されているのです👍

このような定義においては、当時のハーバード景気予測に代表される時系列解析法への批判が強く意識されていたとされています

すなわち、それが29年の大恐慌の予測に失敗したのは,経済理論を無視し、 時系列データの形式的な解析のみに終始したからであったということです

今後はそうした「理論なき計測」の立場を退け、「理論に基づく計測」を重視していかなければならない、という見解の重要性が増しています
このような歴史を経て、計量経済学はスタートをきったのでした


そして、何よりマクロ経済変数は
その多くが互いに影響を及ぼし合う相互依存の関係にあり、また過去の変化の影響が持続するという傾向を持ちます

これらの動向を分析したり、将来を予測したりできるようになるためには、計量経済学、ひいては「時系列分析」に対する理論や正しい実証手法への理解が必要不可欠となります

「計量経済学」シリーズの投稿では、こうしたマクロ時系列変数の実証分析に必要な計量理論と手法を習得することを目的とします

これから私がアウトプットする
時系列マクロ経済分析に関する内容について
どうぞ最後までご愛読くださいね💖

前回のお復習い✨

ARCH 過程について🌟

Autoregressive  Conditional  Heteroscedasticity Modelの略称として、ARCHモデルは存在します

金融経済学、統計学、計量経済学などにおいて分散不均一性を示す時系列データに適用されるモデルであることに着目していきます

まず、{yt}をARMA過程として考えます
すなわち、任意の時点tにおいて、ラグ因子(L)を用いたとき、以下の定式が成り立っています

$$
\\\{y_t\}\equiv ARMA  Process\\   \\
\phi(L)(y_t-\mu)=\theta(L)w_t     \forall t\\\\    \\where,\{w_t\}\backsim WN(\sigma^2)
$$

このような弱定常性を満たすARMAモデルから私たちは、次のような変動を表記したいと考えるようになります📝

$$
Var_{t-1}(y_t)=Var_{t-1}(w_t)
$$

ここで、今一度、q次の自己回帰条件付不均一分散(AR conditional heteroskedasticity)過程について定義することにいましましょう👍

$$
Definition:ARCH  Process\\     \\ARCH(q):w_t=\sigma_tz_t    \\\sigma_t^2=c+\alpha_1w_{t-1}^2+\cdot\cdot\cdot+\alpha_qw_{t-q}^2\ge 0\\    \\\{z_t\} \backsim I.I.D(0,1)\\      \\\because c>0 ,\alpha_1,\cdot\cdot\cdot, \alpha_q \ge 0 ,\forall t\\     \\\sigma_t^2  is  known, at  time  point:t-1
$$

自己回帰条件付き不均一分散

以下では、{wt}をARCH(q)とします👍

$$
Lemma   2 :E_{t-1}(w_t)=0, \forall t\\      \\Proof\\E_{t-1}(w_t)=E_{t-1}(\sigma_t z_t) \\                             =\sigma_tE_{t-1}(z_t)\\                              =\sigma_tE(z_t)  =0\\      \\\because\sigma_t^2  is  known, at :t-1\\   \And\{z_t\}\backsim IID(0,1)
$$

続いて、以下の定理も
示しておくことにしましょう👍

$$
Theorem    2 :Var_{t-1}(w_t)=\sigma_t^2,\forall t\\     \\Proof\\Var_{t-1}(w_t)=E_{t-1}(w_t^2)\\=E_{t-1}(\sigma_t^2z_t^2)=\sigma_t^2E_{t-1}(z_t^2)\\     \\=\sigma_t^2E(z_t^2)=\sigma_t^2 Var(z_t)=\sigma_t^2\\         \\\therefore Var_{t-1}(w_t)=c+\alpha_1w_{t-1}^2\\             +,\cdot\cdot\cdot,+\alpha_qw_{t-q}^2\cdot\cdot\cdot(1)\\         \\\to ARCH(q)
$$

共分散定常性という概念

{wt} が I(0) の和分過程であるためには「α1, . . . ,αq 0」に制約が必要です

まずは補題3として任意のtについてE(wt) = 0 が成り立つことを証明したいと思います📝

$$
Lemma   3 :
E(w_t)=0,\forall t \\    \\Proof :Applying  Lemma  2   \\\And"The  law  of  Iterated  Expectations"\\     \\\to E(w_t) = E(E_{t−1}(w_t)) = 0
$$

前補題と繰り返し期待値の法則より
任意の t について上記の関係が成立します

また以下に示す補題4も関連して導くことが
できるので、確認していきます

$$
Lemma   4 :Var(w_t)=E(\sigma_t^2),\forall t \\    \\Proof :Applying  Lemma  2,3   \\\And"The  law  of  Iterated  Expectations"\\     \\  \\Var(w_t) = E( w^2_t )\\                          = E( E_{t−1} ( w^ 2_ t )) \\                         = E(Var_{t−1}(w_t)) = E(σ^2_ t)
$$

このように分散の不均一性を示すことができたように思います

すなわち、任意のtについて(1)式が成立していることになります

これは、q次の自己回帰条件付き不均一分散に他なりません🎊

これまで取り上げた補題と繰り返し期待値の
法則より、上記のような証明が可能となります

これらの知識を用いて
非常に重要な定理を確認します

すなわち、上記に言及した{wt} が I(0) の和分過程であるためには「 α1, . . . , αq 0」に制約が必要となることに繋がる定理です

$$
Theorem: If  \{w_t\} \equiv I(0)\\\to\alpha_1+\cdot\cdot\cdot+\alpha_q < 1\\      \\--------- \\Proof\\Given, the  Lemma   2\backsim 4\\      \\    \\Var(w_t)=E(\sigma_t^2)\\= E( c + α_1w^ 2_{ t−1} + · · · + α_qw^ 2_{ t−q} )\\= c + α_1 E ( w^ 2_{t−1} ) + · · · + α_q E ( w^ 2_{ t−q} )\\     \\= c + α_1 Var(w_{t−1}) + · · · + α_q Var(w_{t−q}) \\= c + α_1 Var(w_t) + · · · + α_q Var(w_t) \\= c + (α_1 + · · · + α_q) Var(w_t)\\    \\\because (1 − α_1 − · · · − α_q) Var(w_t) = c\\       \\given,Var(w_t),c > 0 \\1 − α_1 − · · · − α_q > 0
$$

このようなプロセスを経てARCHモデルを
理解するうえで非常に大切な概念である
自己回帰条件付き不均一分散や共分散定常性について確認することができました

そして、時系列分析のモデル解説でも説明した和分過程において、{wt} が I(0) の和文過程であるためには「α1, . . . , αq 0」に制約が必要となることの証明も完了しました☺️

本日の解説は、ここまでとします👍

次回は「ARCH 過程とAR過程」というテーマを徹底的に考察していきたいと思います

マクロ経済学をより理解する手法としての
計量経済学ならびに時系列分析の知識を
一緒に獲得していきましょう🔥

付録:私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです

改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました
🍀

だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

卒業論文執筆への軌跡📚

エッセンシャル・経済学理論集🌟

【国際経済学🌏】基礎的理論&モデルの説明

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
国際経済学🌏の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば

大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
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そして、お差し支えなければ
フォロー&シェアをお願いしたいです👍
今後とも何卒よろしくお願いいたします!


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