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Most-Important

ライオンは
念願の輪っかになった
首の周りの
たてがみを無くしたら
何か輪っかになれた

-

ドーナツが
輪っかで
羨ましかったので、
ライオンは
だいぶ喜んだ。

-

同じように
ドーナツに
憧れている
サラリーマンも
輪っかになれた。

ライオンが輪っかに
なったのを見て

希望を持ったのだ。

-

サラリーマンは
気がついた。

自分の一番大事な
物をなくせば

多分輪っかになれると
気がついた。

-

そして
サラリーマンは
輪っかになった。

話は簡単。
会社をやめたからだ。

輪っかになれて
とても満足だ。

-

しかも
なぜか給料も
どこかから
振り込まれる始末。

そのどこかを
探求したら
振り込みが停止しそうな
気がして

おじさんは
思考停止のフリをした

-

それから
世の中の
半分ぐらいは
輪っかになった。

みんな自分の
一番大事な物を
捨て始めた。

-

あの輪っかになった
サラリーマンは

飽きた時は
就職していた。

そしてまた
嫌になったら

輪っかになった。

だいぶ自由だ。

-

一方で
もともと輪っかの
ドーナツは

自分だけずっと輪っかだと
文句を言った。

-

だから
みんなは
ドーナツが
輪っかじゃなくなる
方法を話し合った。
会議を定期的に
行った。

-

だけど結局
問題は解決できなかった。

だけどドーナツは
文句を言わず
前より
満足感があった。

-

友達が
できたからだ。

自分のために
こうして毎週会議が
開かれるし

世間話だけど
しゃべったりするのが
楽しいからだ。

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