#1 就労人口の減少について

今後の建設業について。
結論から言うと不安の方が大きいですかね。

今回はその一つの要因として、就労人口の減少を取り上げます。


なんと言っても若い人が少なく、高齢者が多い建設業。
就労人口的には先細りの状況な訳で。
数字的なデータは割愛しますが、大手ゼネコン含めたどこの会社でも言われているテーマです。

ではなぜ減ったのか?

分かりやすい話の例として、ある鳶の親方はこんな事を言ってました。
「世の中ヤンチャする奴が減った。ヤンチャな奴らを受け入れて来たのが建設業、なのにそれがいない。だから若い奴が集まらない。」

確かにひと昔に比べれば夜も静かになりましたね。
スマホだネットだゲームだそっち方向の技術が発達したせいか、表出てヤンチャしてる人の数は劇的に減少しているんでしょうね。警察の方々の努力の賜物という事も言えるかと。

他にも学生時代における先輩後輩の付き合いが薄くなっているのでは?という話も聞きます。

昔は新たに入社する人間の中には「先輩の紹介で~」とか、「声掛けられて~」という話がちらほらあった気がします。それこそヤンチャグループの頭を入れたら芋づるで何人もというケースもあったのではないでしょうか?
こちらについては、現代における人付き合いの変化というのもあるのでしょうか?

といったように考えられる理由としては諸説ありますが、建設業では今、若手含めた新規入職者の獲得について大変苦労をしています。この点改善していかないと、業界としては仕事はあっても規模としては先細りという事態に陥ります。

そのような事態回避の為、現在では業界全体としても政治を交えて様々な対策がなされています。
その基本的な方針の一つとしては、
職人の待遇を改善し、魅力ある業界にした上で新しい人を呼び込もう!」という作戦です。(ニュアンス違ったらごめんなさい)

分かります。けどまぁ、この点については異論も多いですよね。
あまり声高には語られませんが、元来建設業には社会的弱者の受け皿という側面があったかと思います。
もちろんそのような方々だけで構成されているわけではありませんが、
スネに傷を持ったような方も大勢いる業種である事は否めません。
(逆を言えば、どのような経歴の人でも、向上心と忍耐力があれば成り立ってきた業種とも言えます。)

何を言いたいかというと、若者を受け入れる為の新たな施策が、本来入ってきてくれてたかもしれない人達の足枷になってしまっているのでは?
という事。

要するに、「本末転倒な事になってませんか?」という事です。
超長期で見れば、社会的な補償を受けられるようになったり、待遇の改善といった事はもちろん必要かもしれませんが、少子高齢化となっている現代、不人気職種と言われる建設業における施策としては、ミスマッチな気がしてなりません。ただでさえ、少子化が進む時代、他産業にやっと追いついたというだけでは、少ない人数の取り合いには勝てません。
まだまだ30以上の層だって取り込んでいかなければならないのです。

一方で、内面的な課題としては、建設業自体も時代に合わせてイメージアップをしていかなければなりません。それは間違いない。

世の中全体で言えば、大都市では多くの再開発が進み、多くの建物が建替えられ、都市部の街並みは見違えるほどキレイになりました。

しかしながら、その裏ではいわゆる町工場で働く人や漁師・農家の方々もそうですかね、いわゆる技術職(職人)と呼ばれる人たちの数が街からは確実に減っています。その減少に合わせて、次第に街自体も職人離れをしていってるのでしょうね。街中華よりも小綺麗な居酒屋、大衆酒場よりもオシャレなカフェに姿を変えています。

そのような状況で現代の職人達は非常に肩身の狭い思いをしているのではないでしょうか。

コンビニの前でたむろする、歩きタバコ、飲食店内で大声で呑み散らかす、電車内でのマナーを守らない、車両事故を起こす等々、悪いイメージばかりが取り上げられます。

けど、そうじゃない。確かにマナーを守らないといけないのは当然ですが、社会の変化を押し付け、追い込みをかけるような扱いをしてはいけないと思います。モラルを守って行動している職人も大勢います。どの産業にだって、同様の行動をする人は少なからずいるはずです。それをYouTubeの切り抜き動画のように扱うのはいかがなものかと。

職人=悪、低モラル、汚い・臭い・キツイ(3K)、低収入・・・
切り抜きによりこんなイメージばかりを発信されては、そもそも若い人なんて入りたがりませんよね。


さて、どうすればよいか。


ここからが・・・
☆今回のポジティブポイント☆
※ネームにもある通り、毎回何かしらの提案や方策等、ポジティブな内容で終わりたいと思います!見出しダサいので追々考えます笑

テーマが大きくなりすぎるので、今回は筆者なりの一つの方向性をお示ししたいと思います。
テーマは「社会と職人の共存」です。
どんな街でも建物は建ちます。丸の内でも麻布でも六本木でも。
であればどのエリアにおいても如何にして共存を図るかを考えなければなりません。

筆者なりの考えの方向性としては下記の通りです。

・出勤時間のコアタイムをずらす
  ⇒一般的な就業時間8:00~17:00を7:00~16:00に変更
  ⇒夏場は熱中症対策にも。空いてる時間にのびのび出勤。
・建設現場作業員向けのクリーニング屋
  ⇒色々な補助と合わせ安価で現場で回収、汚れた物を持ち帰らせない
  ⇒20代は無料とかに出来れば大助かり!
・都市部に職人特化型(建設業以外も含む)のテナントビルを開業
  ⇒ホームセンター+居酒屋+仮眠所+銭湯みたいな業態
  ⇒悪さした職人(会社)は元請に通報!ルール守って健全に!
  ⇒どの町にいても職人が他産業の目を気にせずくつろげる場所を提供
・世の中全体の建設業(ゼネコン除く)の広告(露出)を増やす
  ⇒支援・補助等含む、良いイメージの発信機会を増やす
  ⇒現場内での「カッコいい」を一般の人にも見てもらう

パッと出た物でこんなところですか。
イメージアップも踏まえ、共存に向けた住み分けといった発想でしょうか。
漠然とみなさんも同様の事を考えた事ありませんか?
もちろん上記以外にも様々な考え方・アイデア・解決策等々いくらでも考えられるかと思います。

ですが何かこう、補償とか待遇面とか、時間の掛かる話だけではなく、
・すぐに実感できる事
・相手に魅力を伝えられる(発信できる)事
このような方向性での対策についても、
関係各所ご尽力いただければと感じております。



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