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【人事】ポストマテリアル社会の人事の役割?経営戦略の役割?

これまでの人事部というのは、全社の目標が経営企画などが書いた明確なプランに沿って必要な人材を手配、配置することが主な役割であったと思われます。それには、まず、会社の存在意義が明確で、事業の方向性が明確で、やることが明確であるという前提があった。

価値の定まった領域で起こることは

最適調達
最適生産
最適販売

の最適三兄弟。つまり、オプティマイゼーションです。

オプティマイゼーション可能であるということは、答えは一つであるということだ。答えが一つの問題は、人間よりはるかに人工知能やロボットが最も得意とするところである。また、それらに関しては、資本投下が多いところが優位であり、最適解を最適に得るための資本投下と調整が熾烈に行われる。結果、いずれの財・サービスも、小さな利益で提供されるようになり、公共と言われていたものに近づくでしょう。これらの議論は、限界費用ゼロ社会の基本的考えです。

一方で、私たちは、既にポストマテリアル社会にいます。
モノをこれ以上手にしても幸せにならない。つまり、供給サイドから見ると、今以上効率を追求してもニーズは増えずらい。では、どうしたらいいか、ここで多くの人が過去の習慣を変えられずに立ちすくんでいるのが現代という時代でしょう。物質の次は、意識の時代と言えますが、まだこの分野は大きく開発されてはいません。

モノ:経済
意識:宗教

であったからです。ある面で、資本主義が拡大し、人の欲望がモノの領域だけでおさまらなくなったとも言えるでしょう。一般的に宗教は、教祖を中心に教義があり、教祖が言ったかはともかく、より根源的な力と繋がるために教団の力を使ってもらうというものだと考えます。しかし、科学技術の発展により、仮説ベースでも宇宙の姿がおぼろげながら見えてきつつある現代において、神とのつながりを、他者の作った物語に依存するのはとてもナンセンスであることに多くの人が気づき始めています。そこで必要なのが、哲学、つまり自ら思考してたどり着く力です。

もし我々が、これからポストマテリアル社会を生きるなら、組織は、こうした哲学ができる集団でなければなりません。また、その哲学が、ベースとなる価値観の上になされること、これがその組織の存在意義となるでしょう。

つまり、これからの経営課題は、

・自律的に思考・行動できる人材を育成する場
・独立自尊の気概を持った人間が一緒にやりたいと思える場の設計

となります。つまり、経営企画部と人事部の仕事は、少なくとも上位概念では統合されていなければなりません。会社が大きくなると、営業が強い、とか管理が強い、などという言葉を私も聞いたことがありますが、

比較

これからの組織運営においては、上記図右のように
1)既存事業の収益を維持・増加をより少ないリソースでやること
2)新しい存在意義、新しい人材の育成、チャレンジしやすい環境設計

これら二つを経営の最上位の意思決定で、配分比率を決めて、異なるタイプのマネジメントをしていくことこそが経営の要になると思われます。

日々の現実をこなしながら、次の時代を見据えたトランスフォーメーションのあり方に唯一解はないですが、それぞれの状況に応じた最適解を見つけるためのヒントを探る必要があります。

『線形の未来が描けない現在、経営管理主導の経営計画はありえない。
(既存事業の計画くらいはかけるだろうが)であるなら、会社という場を再デザインすることが必要であり、それは人事部、もしくは場のデザインを考える経営企画であるべき』

こうした考えに基づく勉強のための場を年始から始めたいと考えています。関心のある方は、ご連絡ください!

WaLaの哲学 屬 健太郎

kentaro.sakka@gmail.com

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はたらく意味のアカデミア「WaLaの哲学」

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