森をさまよう【完全版】
重いカフェテリアのドアをグッと押す。ギギッと軋んだ音がした後、ゆっくりとドアが開く。まだ11時前ということもあり、カフェテリアの人はまばらだ。今の時間帯は、林業学校の教官や市の林業課に所属するレンジャー達が休憩している。ティム・ホートンズのコーヒーとドーナツも置いてあるので、僕もクラスの合間に時々カフェテリアに来ることがある。今日は休憩しに来たのではなく、テイクアウト用のランチを取りに来た。キョロキョロと見渡すと、食器返却コーナーの近くにテーブルが設置され、茶色の紙袋がうず高