書道苦情

書道苦情

書道苦情
(しょどうくじょう)

書家の先生による「お手本」に、苦情を言うことに由来し、
指導に対して、ケチをつけることを意味するようになった。

転じて、
変わることを良しとしない姿勢も含まれる。


あるとき、お手本に対し
「昨日のとは、ここの撥ね方が違います」
と指摘した生徒、

「ワシはワープロではないからな~」と
軽く笑って流した書家、

「この先生、実は大したことないかも」と
生徒はバカにしたとか。

大局的なところから観る師と、
部分的なところしか見えない弟子との間で起こり得ること。

「あり方」と「やり方」のちがいとも言えます。

変わることが悪いことではありません。

師匠だって、日々進化しているのです。

それを笑ってしまう弟子には、
成長は見込めないかも知れませんね。


伝統とは革新の連続

実家の近所にあるパン屋さんに、
名物クリームパンがある。

久しぶりに食べて、
「あぁ~、変わってへんわ」と、
嬉しく思ったりもします。


では、このパン屋さんは変わっていないのか?

そんなはずはないのです。


年に一度来るか来ないかの、
ノスタルジーを求めるお客だけでは、
とっくにやっていけなくなっている、はず。

たまにしかやってこない、
昔を懐かしむようなお客を当てにしていては、
潰れてしまうよね。


事実、ここのパン屋さんでは、
食パンという定番があって、

しかも、
高級食パンブームに乗っかって、

「食パン(上)」なるパンまで売り始めた。

なにがちがうのかようわからんのに、
行列ができるらしい。

さらには、
似ても似つかない、

ピカチュウパン

なるものにまで手を出している。


著作権とか、
大丈夫なんやろか…。


つまりは、
パンを食べてもらって喜んでもらうことを変えないために、
いろんなことを変えているということ。


「伝統とは革新の連続」と言われます。

ちょっと聞いただけでは、相反するもののように思うかもしれません。

受け継いだこと、これまでやってきたことをただただ繰り返すだけでは、
いまの世では衰退してしまうでしょう。

存在し続けるためには、やはり革新が必要なのです。


商売で大事なことは、
お客を飽きさせないこと。

ときには思い切ったこともして、
お客を驚かせてみる。

そういうことを繰り返し繰り返しやっていった先に、
ブランドというものができあがるのでしょう。

同じ商品を提供し続けるだけでは、
飽きられてしまうだけ。


変わりたくなければ、
変わり続けないとね。


変わろうとしなかったところは、
強制的に、変わらされてしまう。

営業自粛の波を乗り越えて、
見えてきたのは、そういうことかも知れない。


書道苦情では、明日はやってこないのかも。


諸行無常

諸行無常
(しょぎょうむじょう)

あらゆるものは変わりゆく。

常に無いと書いて無常、
この世に常なるものは無しということ。


この世ははかないものだとする解釈もあれば、

万物流転、生成発展、
日々を新たな気持ちで生きていこうという解釈もある。

どのように解釈するかは自分次第ですね。


つい最近ですが、
外出自粛中に旅行先でゴルフして感染が発覚した俳優は、
別の女優さんの訃報を入院先で聞いて、

「諸行無常だね」

と言ったらしい。


意味、わかってんのやろか。


靴下履かずにマスクしてそうやし。


つい先日も、退院早々に外食して
酔っぱらってマスクせずに帰宅するところを
写真週刊誌に取り上げられてた。


そのうちに開き直って、

「コロナは文化」

とか言い出すんやろか。


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