【バイク】125ccのバイク「XSR125」で最高にハッピーな話~後編~【原付二種】

ヤマハの販売店に行くと、店主が丁寧に対応してくれたので、俺はすぐ好感を抱いてこの店でXSR125を契約することに決めた。USB電源/グリップヒーター/スマホスタンドを追加して、最終的な価格は約57万円となった。

クラスを超えた質感により、車両価格50万円は決して高すぎるものではないと思える

400ccを検討していた当初の予算は100万円だったが、40万円以上安く抑えられたことになる。自動車保険のファミリーバイク特約で任意保険代も安く抑えられるうえに、燃費も実測値50km/L前後と低燃費。この維持費の安さが125ccの魅力だろう。

なお、グリップヒーターは季節外れでメーカー在庫がなく、納車日までに間に合わないことが分かった。そのため、電装系オプションの装備は1か月点検のときに行い、とりあえずスマホスタンドだけ搭載して納車してもらうことにした。

ちなみに俺はナビ用スマホとして「iPhone SE 第2世代」を使用している

納車日は6月14日となった。俺はガキのようにその日を待ち望んだ。その間に俺はヘルメット/グローブ/ブーツなどを用意して、バイクを保管するためのガレージも整えた。ニンジャのときは庭にバイクを置いており、カバーの付け外しが面倒だったからだ。

ガレージといっても、庭の物置に散乱している不要品を片付けて、入り口にスロープを設置しただけのものだ。XSR125は車重が軽いので、物置への出し入れも簡単なはずだ。しかし、XSR125はハンドル幅が広く、ドア幅とほとんど同じなので工夫が必要になるだろう。

屋根のある物置に単車を置けば、美しいボディが風雨で汚れてしまう心配がない

さて、納車日はよく晴れていた。自宅にやって来た愛車を見て、俺の顔は思わずニヤけた。店主がバイクの説明を丁寧に行ってくれた。それからすぐに、俺は最初の儀式である「給油」を行うことにした。バイクに跨がるのは10年ぶりなので緊張した。

上質なタックロールシートが高級感を醸し出している

キーを挿してセルを回す興奮を思い出した。排気音は予想より良いが、もう少し音量とクリアさが欲しいので、いずれ車外品に交換することを決めた。ギアを入れて発進しようとするが、クラッチワークの感覚が掴めない。

XSR125にはアシスト&スリッパークラッチが搭載されているが、その影響でクラッチがあまりに軽すぎて、ほんの少し握るだけで半クラ状態になる。昔のニンジャにはASクラッチはなかったので、その感覚の違いに驚いたのだ。

初めて乗ったときはクラッチのあまりの軽さに戸惑った

10年ぶりの発進/加速/旋回はぎこちないものだった。しかし幸いなことに転倒することはなく、無事に給油を終えて自宅に戻り、当初の想定どおりガレージに入れることができた。新品のタイヤは油っぽくて滑りやすいので、当面は穏やかな運転を徹底しよう。

さて、俺はXSR125のほぼすべてに満足している。大きすぎるマフラーと質感に難があるミラーを除けば、外観はこれ以上ないほど完璧だ。旧車的な丸目ネイキッドを継承しながら、要所で現代的な要素を取り入れた「ネオレトロ」は美しい。

XSR125はどこに置いても映える。ほかのどんなクルマや単車よりコイツは美しい

スペック面では、このクラスでは驚異的なほど装備が充実しているし、馬力も125ccの上限値の15psだ。ちなみに、ハイスペック125ccの馬力が各社15psで横並びなのは、欧州の免許制度に合わせていることが理由だ。欧州のA1ライセンスは15ps以下のバイクが対象となる。

XSR125のパワーは下道では十分以上だ。90km/hくらいまではスムーズに加速し、坂道でも適切なギアを選べば十分に加速して交通の流れをリードできる。平地で加速すれば100km/hに到達するのは容易で、俺の場合は振動も驚くほど少なく安定している。

昔乗っていたNinja 250Rと比べても振動が少ないように思える

ネイキッドなので当然のことながら高速走行時は風の影響が強くなるが、俺の場合はガタイが良いこともあって、100km/hでも風圧はむしろ心地よい。正直なところ、125ccのバイクがここまで快適で安定した走行性能を誇れるとは思わなかった。

何よりもXSR125は見た目が美しい。これだけで俺はコイツに乗りたくなるし、俺の人生の相棒として相応しいと思える。「単車は見た目がすべて」と考える俺にとって、XSR125との出逢いは運命的なものであり、コイツを迎え入れたことは人生最良の選択だと確信した。

XSR125は「ずっと乗り続けたい」と思える最高の単車だ

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