2月に食べられるベトナムのモチモチ正月料理
食品関連企業のベトナム進出をサポートしています。
海外に行くことができない今、日本の中で出会えるベトナムを探すことで、少しでもベトナムに近づければ、と考えています。
日本のお正月は1月1日ですが、中国を筆頭に、アジア諸国では旧正月をお祝いします。ベトナムも旧正月を採用している国の1つで、旧正月のことを「テト」と呼ぶそうです。
1年で一番大切な祝祭日だそうで、日本のお正月と同じですね。
今年は、2月12日がお正月だそうで、10日から16日までの大型連休になるそうです。
サブカルの街、高円寺で見つけたベトナム
高円寺には、ベトナムおこわの専門店「ツバメおこわ」があります。
現在は座・高円寺という劇場内のカフェスペースで、週に1回(火曜)のみの営業だそうです。
舞台を見ないのに劇場内に入る必要があるため、少しだけ緊張しました。
劇場の入口にはセキュリティらしき方がいるのですが、何も言わないので、たぶんカフェ利用客も多いのかな、と想像します。
階段を上ると、広いカフェ店内の奥にカウンターがあり、そこには手書きのメニューが大きく吊るされていました。
鶏おこわ、モツおこわ、チャーシューおこわ、ピーナッツおこわ。
そもそもベトナムでは、おこわは朝食べることが一般的だそう。通勤途中に行きつけのお店や屋台でおこわを買っていくことが多いそうで、東南アジアらしい風景が脳裏に浮かびます。
さて、手書きメニューの一番上に、
「バイン テト」
と書かれていました。すぐ横にバインテトの説明イラストがあり、そこにはベトナム旧正月名物という文字が。
テイクアウトで注文し、人生初めてのベトナム旧正月料理を頂くことにしました。
旧正月料理 バイン テト
見た目は、直径10㎝以上ある巻きずしを輪切りにした感じ。
海苔の代わりにバナナリーフで巻いています。お米部分は、インディカもち米で、中に入っているのは豚肉と緑豆だそう。
緑豆って何か知りませんが、黄色いペースト状です。
甘いのかしょっぱいのかも分かりません。日本料理では、あまり見かけない色合いに興味深々です。
周りのバナナリーフを剥がしながら一口頂くと、
うん、美味しい。
お米部分は、ほぼモチ状になっているので日本のおこわとは少し違います。
そして謎の緑豆ですが、塩気のある豆ペーストでした。これが良いアクセントになっており、おこわとの相性バツグンでした。
このバイン テトという正月料理は、ベトナム北部と南部では形が違うそうです。北部では、四角に作ったものを切り分け、南部では巻きずし状のものを切り分けるそうです。
「まるで日本のおモチのようですね、東が角モチ、西が丸モチ」と、お店の方が説明してくれました。
ついでにデザートも
せっかく出会えたベトナムなので、デザートもテイクアウトしました。
緑豆焼きプリンです。
バイン テトで大活躍の緑豆が、どうなるのかしらと期待して頂くと、
こんどは、控えめの甘さが美味しい。
一緒に付いているココナッツソースをかけると、さらに甘くなります。
日本食材との共通点
緑豆という豆は、日本でいう小豆(あずき)のような存在なのではないでしょうか。日本では、小豆をしょっぱく料理することも、あんこのように甘く料理することもあります。豆の特性から、どの国の料理であろうと調理方法のバリエーションが多くなるのでしょうね。
緑豆と出会って日が浅いので、他にどのような調理方法をしているのか知りませんが、今後、様々なお店で出会いそうな食材です。
ベトナム人の好みの味を知る、とても良い機会となりました。