しるし | 精神病の当事者学

目指せ寛解!!精神に問題を抱えて10年ほどが経ちました。ある大学の大学院生です。

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目指せ寛解!!精神に問題を抱えて10年ほどが経ちました。ある大学の大学院生です。

最近の記事

死は救済か? ー精神病の当事者研究

「死ねば楽になる」 楽になるのは誰? どれだけ「死にたい」と強く願っても、どうにも死ねそうにない。だから、死ぬことについて考えてみる。 本当に死にたい本当は死にたくないのか? 本当に「死にたい」と思っているのに、どうしても死ねないでいる。 自分の感情や欲求に従って、絶え間なく選択を重ねる日々を生きていて、「死ぬ」という行為を実践できる気がしない。悔しいくらい、死ねない。 こればっかりは死んでみないと、実際のところはわからないのだが、希死念慮に駆られながらも、"死ぬ"そ

    • 幻聴は世界の一部か?ー精神病の当事者研究ー

      世界があまりにも不確かで、困る。なぜなら、幻聴や幻覚があるから。私が見ている世界は、果たして"実在している"のか、けっこう不安になる。 誰かに確かめてもらう形で、自分が見ている世界が「実在している」とわかっていたい。そんな欲求を思索する。 幻聴は世界の一部か?実在する世界 私から開けているこの「世界」が実在していなかったら、なぜ困る? まず、「実在する世界」(=おおまかには「客観的な世界」)ってなんだろう。 私の位置から観測可能な部分の外、つまり、画面の向こうの人間や

      • 精神病の当事者研究:向き合うこと

         私から精神症状を取ったら、何が残るんだろうって、ふと思う。今までの辛かった人生はなんだったんだって。 当事者研究の目的:解決策の解決策  この試みは、「精神症状」を改善するための方法を受け入れることすらできなさそうな筆者が、そのスタートラインに立てるようになるため、自己を見つめ直すという、超自己中心的プログラムだ。  誰かが並走してくれたなら、それも嬉しいのかもしれない。  これまで、当事者研究というものに対して、いささか胡散臭さを感じていた。そして、自分のことを語