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高校サッカー選手のケガは春に多い⁉

本日の内容は、
・育成世代のサッカー選手
・サッカーに関わる指導者
・サッカーに関わる保護者
・教員
の方々に向けてシェアしたいと思います。

ケガはつきもの?

サッカー選手だけでなく、アスリートにとって最大の敵は【ケガ】ではないでしょうか?
・もしあのケガがなかったら…
・あそこでケガしなければ…
・ケガしたことで動けない…

選手のスキルアップやチームの競技成績を残すためには、必ずハードワークが必要になります。それが練習しすぎてしまい、ケガにつながったり、オーバートレーニング症候群に陥ることになります。

『ケガはスポーツにつきもの』という言葉を耳にしますが、
どうすればケガを予防することができるか?

私が2012年より現在もサポートさせて頂いている
宮崎日本大学高等学校サッカー部の傷害調査を基に書かせて頂きます。

月別における傷害調査【2014年~2019年】

スクリーンショット (54)

このデータは、高校男子サッカー選手全体の傷害調査結果になります。
・横軸は、年度
・縦軸は、月別
・数値は、傷害件数(ケガした数)
・nは、人数
    になります。

9件以上の傷害があった月は、
【4月】と【5月】に多い結果¹⁾でした。

海外のプロサッカーリーグの報告によると、
外傷は試合期が始まると上昇し始め、試合開始期から3ヶ月でピークに達し、リーグ終盤になると減少する²⁾ことが報告されている。

ケガの原因は何か?

①既往歴の有無
②ランニングの経験不足
③競技のレベル
④練習量による走行距離の長さ
⑤個体因子

など考えられます。

①既往歴の有無

高校入学までにケガをしたことがあるか確認します。
捻挫や骨折などの外傷歴や腰椎疲労骨折などの障害歴も含めます。

②ランニングの経験不足

練習開始が指導するまでにどれだけの運動をしてきたか?を確認します。
例えば、中学校3年生が高校に進学するまでのサッカーの練習量は、少なくなり、練習できる量が愕然と減ってしまうわけです。
つまり、ランニングの経験が少ない状態で入学したりすると、オーバユースになりやすいことが考えられます。

③競技レベル

競技レベルは、全国大会優勝のために日々トレーニングをしているチームと進学校のため学業優先をする部活動では競技レベルや選手に求めれられる質も異なります。

④練習量による走行距離の長さ

1日のトレーニング時間はチームにより異なります。
もし、練習は2時間の場合、週5日では10時間トレーニングすることになります。
その練習内容が、
  ・ゲーム形式なのか?
  ・戦術練習?
  ・パスなどの基礎練習?
  ・対人形式?
  ・フィジカルトレーニング?
によって、走る距離は変わります。
1週間のトレーニング内容を検討し、どれくらいの走行距離があるかを確認します。

⑤個体因子

個人の問題を指します。
・身長や体重の増加や減少
・食事
・筋力
・柔軟性
・モチベーション
・睡眠
・俊敏性
・バランス能力
など、その選手における問題となる原因について確認します。

予防するには?

『傷害を予防する』には、多くの方法が出ています。
その中で、各立場における傷害予防について考える必要があります。
・指導者
・選手
・保護者
・トレーナー

『何をすればいいですか?』と選手や保護者から質問があり、
『このストレッチをやってください』とトレーナーはアドバイスする。
しかし、『走れるサッカーをするためのフィジカルが欲しい』と指導者から相談されれば、トレーナーは『トレーニング負荷を増大する』

というよくある話です。


要求に答えるために、各々がベストを尽くすには
自己管理の教育が必須だと個人的に考えています。

まとめ

高校サッカー選手は、4月~6月に発生しやすいため、その時期のトレーニングや試合スケジュール調整を計画することが選手の傷害予防の1つとなる。

自己管理の教育が必須である

Refarence

¹⁾菅原康史.パフォーマンス強化の効率性を高めるためのFunctional Movement Screeningの活用.臨床スポーツ医学,36-1.2019.

²⁾M.Walden, M Ha¨gglund, J Ekstrand .UEFA Champions League study: a prospective study of injuries in professional football during the 2001–2002 season,Br J Sports Med 2005;39:542–546. doi: 10.1136/bjsm.2004.014571


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