脚の筋肉量と健康の関係
加齢とともに体の筋肉が少なくなると、代謝が衰え、さまざまな疾病を発症しやすくなります。ある動画を見ていたら、現在の習慣として毎日一万歩を歩くように心がけるようになって非常に体の調子がいいと語る50代女性でした。
歩くことで、健康に目覚める
歩くことが健康にいいとは、よく言われています。しかしどれほど歩けばいいのか、また中高年ともなると大抵の方は長らく運動らしい運動をしていませんから、心肺機能が大きく衰えていて、2~3キロも歩こうものなら、「あ~疲れたっ」となってしまします。
ところが人間の機能はよくできていて、個人差があるものの1ヶ月から2ヶ月と毎日続けていくと徐々に機能が回復してきます。
毎日継続が大きなポイントです。特に股関節は固くなっていると思われますので、一歩が小さくなっていて、周囲の若い人に置いて行かれますが、何も気にする必要はありません。比較の尺度は、常に自分自身です。「今日の状態より、ほんの僅かでも前進出来たら設けもん」と思って継続することが大切です。
要介護になる前なら、歩くことは誰にでも、また何歳になってもできるはずです。まずは歩いて、少しでも心肺機能の回復を心がけることからはじめてみてはいかがでしょうか。続けるうちに、健康意識に目覚めるはずです。
脚の筋肉量が、健康に直結していることが自覚できるようになるはずです。年齢はいくつであろうとも関係ありません。やったもの勝ちです。
歩くには、筋肉の性質を知って脚を使う
障害がない限り、歩くためには脚を使わないと歩けません。太腿、ふくらはぎ、大腰筋などの大きな筋肉が動きます。長年の手入れを怠っている人が多い中年以降となると、筋肉の性質もしっかりと知っておく必要があります。
筋肉には、無理に伸ばして切れてしまわないように伸張反射の機能が備わっています。従って、筋肉をほぐすのには時間がかかるし、その分、徐々にほぐれていくのが正しい方法です。筋肉をよく使うようになると、使わずに細く硬くなっていた筋肉が徐々に動かしやすくなっていくことに気づきます。筋肉自体も気づかない間に太くなり、筋肉の滑りが徐々に良くなるという状態になります。
特に、中高年の方で睡眠や夜間頻尿に悩んでいる人は、下半身の筋肉が太くなり、動くようになると尿を蓄える機能も復活してきます。やがて頻尿から遠ざかることで夢ではありません。但し、排尿機能は腹部の筋肉が関係しますから、また別に機会に。
よく歩くと赤血球も柔らかくなり、いままで消えがちになっていた毛細血管も徐々に復活していきます。すると冷え性や高血圧だという方は、効果が表れて健康になったと自覚できるはずです。
太腿は空気椅子で太くする
そのバロメーターのひとつが、空気椅子とかエアベンチと呼ばれる運動です。文字通り背中は壁面につけ、太腿は床面に平行にし、膝下・ふくらはぎは垂直にします。この時、太腿をさわってみて下さい。ガチガチになっていることに気づくはずです。このポーズがちゃんと2分程度できる人は、太腿の筋肉が十分についている人です。脚の筋肉量が増えた証拠です。
ふくらはぎはつま先立ちで太くする
ふくらはぎは、爪先立つ、降ろすの運動を100回を目途に繰り返します。刺激が少なすぎると効果が薄く、積み上げ効果がなかなか出てきませんので、適宜自分で判断しましょう。
お尻と大腰筋は椅子への足上げ運動で太くする
最後に、お尻の筋肉である大殿筋などと拮抗筋である大腰筋を太くする方法です。通常の椅子を準備します。高過ぎず、低すぎず、概ね膝90度、腰90度になるような普通の椅子で十分です。
椅子に対し、正面から向かいます。お尻を下す部分に両掌をげんこつ一つ分ほど開けて手をつきます。掌を浮かすことなく、まずは右足を右手の右側に上げて連続50回、左足は左手の左側に上げて連続50回を目標とします。
中年の大腰筋が衰えている人は、お尻の筋肉もなくなっています。男性はお尻の相がはっきり出ますが、女性は初めの頃は脂肪にまぎれて目立たない人もいます。それでも上記の椅子への足上げを掌を浮かすことなく10回できない人はかなり多いはずです。中には20代、30代でも怪しい人がいるかもしれません。是非、あなたもチャレンジしてみて下さい。