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「流れに従って生きる」ー再独立編ーACT80: 運命の株主総会


株主総会まであと1~2時間となったとき、牧田から電話ありました。
 

 電話の内容は、E氏からの「株主総会の開催方法について」の意見だと気づきました。
 
 

 私はE氏と株主総会の日まで一度も顔を合わせることなく、電話やメールも無視し続けていました。

 
 どんな揺さぶりにも耐えて無視し続けました。

 

 そんな怒りを買うような関係の上、よりによって株主総会の日にST様邸の土台敷を見に来て「白鳥に客取られたぁ!」と激怒していたE氏なのです。

 

 完全に火に油を注いだ状態で、メラメラを沸騰していることは想像できました。
 

 きっととんでもない先手を打ってくるだろう・・という恐怖を感じていたので、私は心臓が止まる思いでした。
 
 


 牧田からの電話内容は、あまりにも想定外なものでした。
 





あまりにも想定外の株主総会


 

 

牧田「今日の株主総会・・、
 
 
 
  

 
 
  Eさんが・・、
 
 
 
 
 
 
 
 
  Ho建材の社長と顔合わせるの嫌だから、
 
  
  



  欠席するって・・」


 



私 「・・・」
 
 
 

 
 
私 「はぁぁ!??

 
  
 
 

 
牧田 「Eさんから、『決算書見せて説明して来い』って言われたよ」
 
 
 

 

 
 
私は、へなへな・・と、腰が抜けるような感覚を持ちました。 

正確に言うと、心の中では腰が抜けていました。
 


 

 
どこかで拍子抜けし、どこかで安堵して、何とも言えない複雑なモヤモヤ感が湧いてきました。
 



 最終的には「安堵感」が心と体の中を埋め尽くしました。

 目の前の景色が、急に明るく見えました。

 青い空も緑の木々も不思議と明るく見えました。 

 



 
 E氏にHo建材の社長が株主総会を欠席する話はしていなかったことが、思わぬ効果を発揮しました。 
 
 




2人だけの株主総会  



 結局、株主総会は、私と牧田の2人だけで、ファミレスで行うこととなりました。


 いろいろ事前に考えて刑事事件の想定も立てていたのに、肩透かしをくらった株主総会になりました。



 牧田から決算書をもらって、私からE氏の社長解任議案の文章を手渡しました。欠席裁判という形になりましたが、欠席した者が悪く、委任状で60%の議決権をゆだねられていたので、もちろんスムーズに成立しました。
 
 


 
 こんなに荒れることなくこの議案が決まるとは、まったく想定していなかったうれしい出来事でした。
 



 
本当にあっけないものでした。

 


2人は、この拍子抜けにニコニコしながらコーヒーを飲んでいました。
 


 しかし牧田には心配事がひとつあるという話をされました。
牧田「今まで建てたお客さまが動揺しなければいいがなぁ」・・ということです。
 

たまたま偶然ですが、翌日からSTさま邸の建て方だったので、「クレーンはWGさんに頼んであるから、WGさんにはそれとなく言っておくよ」と私は伝えました。他のお客様にはお手紙すれば大丈夫だろうということで話はまとまりました。
 
 

 そして、翌日、牧田から緊急議案の決議をE氏に伝えるということだったので、E氏から私に電話があるだろうとことも話し合いました。
 


多分、一度、3人で会うことになるだろう・・と。
 
 



明日が、本当に最後の日であることを牧田と確認しました。
  
  




 

 
 
 しかし、この最後の日に・・、





全く想定していなかった・・ありえない出来事が起こるのでした。
 
 






事実は小説よりも奇なり。





お天道様は見ています。



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