世界剣道、日本完全制覇!負けられない戦いを勝ち抜いた戦士たち
イタリアで行われた世界剣道選手権。
連覇がかかる日本は男女で団体アベック優勝、さらに個人戦でも男女ともに表彰台独占。完全優勝を果たした。誇らしい結果だがメディアで取り上げることはなかった。
圧倒的な強さ
日本の強さは異常だ。
男女ともに個人戦の表彰台独占は凄まじい。この圧倒ぶりはこの夏に開催されるパリ五輪でもおそらく見られることはないだろう。
可能性があるとすれば東京大会から正式種目となったスケートボードくらいだろう。
同じく武道の柔道は各階級代表1名なので表彰台独占は不可能だが、各階級トップ4が一緒の世界大会に出て表彰台独占できるのは阿部一二三選手がいる66kg級だけだろう。
それほど剣道の圧倒ぶりは誇りの他ない。
個人男子では
金メダル 星子啓太
銀メダル 松﨑賢士郎
銅メダル 木村恵都
銅メダル 大平翔士
女子個人でも
金メダル 近藤 美洸
銀メダル 末永 真理
銅メダル 佐藤 みのり
銅メダル 妹尾 舞香
に輝いた。
団体では男子は5連覇、女子は8連覇を達成した。絶対に負けられない戦いを制した選手たち。
注目したのは男子団体決勝だ。
相手は韓国。体格も大きく、強力なパワーを誇る韓国はとにかく振りが早かった。
それに対しての日本は決して体格はいいわけではないが体幹、そして武道の精神に乗っ取った戦いぶりで挑んだ。
柔道でも言い表すと柔は剛を制す。
陸上競技でいうとバトン回しの技術で他国に勝つ。
といった日本人特有のものが存在する。
先鋒は世界チャンピオンの星子選手。
初立ちは相手の鋭い面がきたが動じず、冷静に対処する。中盤で引き面で星子選手が一本先取。そのまま時間になり一本勝ち。
次鋒は銀メダリスト松﨑選手。
常に線を取り、相手に何もさせない戦いを見せると相手が居付いた所にすかさず面に飛び込み一本勝ち。
先鋒、次鋒が世界のワンツーという豪華な先発隊が最高の形で次に繋げた。
中堅は唯一の上段・草野選手。
韓国は上段相手に懐に入り飛び込み胴を放つなど対策が伺える。さらに草野選手の片手面に対しての返し胴で韓国選手が一本選手。さらに韓国選手の猛追は止まる事を知らず。
草野選手の小手を擦り上げて面というパワーに対してのパワーでねじ伏せたような戦いをみせて二本勝ち。
決して2本とも完璧な有効打突とは言えないかもしれないが会場に呑み込まれた審判があげてしまったそんな風にも見て取れる。
柔道の国際大会で肩がかすっただけで技を取られる柔道家ような感じだ。
2−1で本数同じの副将戦は竹ノ内選手。
日本で一番体格は大きいとされる竹ノ内選手、期待も膨らむ。しかし空気を完全に変えた韓国選手の飛び込み面でまさかの先取。
しかし日本が誇る竹ノ内選手は至って冷静に見えた。飛び込み小手でタイに戻すと壁のような攻めからの飛び込み面で逆転勝ちを抑え、この時点で日本の連覇が決まった。
大将は主将の安藤選手。維持と維持のぶつかり合いの末に引き分けで終わった。
3-1で日本の5連覇で幕を閉じた。
国際化への課題
この試合を見て個人的に思ったことが3つある。
一つは日本の体幹の強さが異常ということだ。体格では上の韓国が何度も崩れ試合は中断する事が多々あった。
二つ目は審判レベルが低いという点だ。審判の先生方は絶対という剣道独自の暗黙ルールがある。絶対という審判が繰り返す合議という不安にしまくる試合中断。
大将戦の一本勝ちと挙げてしまう辺り特に謎だった。これだといくらいい試合でもしらけるし、審判絶対の判定に疑問が生じる。国際ルールの正当化は厳しいはずだ。
最後にメディアの取り扱いだ。少しでも視聴率を上げるべくいろんな策を打つテレビ界では剣道を取り上げることはない。
特に今はパリ五輪前のお祭りモードに加え、日本人大好きプロ野球ニュース、そして大谷翔平で全て埋まる。
ペン記者もしかり、大々的な改革が剣道には必要になってくる。陽の目を浴びる日は訪れるのだろうかー。
3年後は日本で行われるという世界選手権。
思えば2019年の世界柔道のデモンストレーションという枠で剣道家たちが切り返しなどを披露していたのを思い出す。
第一の矢として全柔連と全剣連で何かコラボでもできたら“知名度”を打破できる策が見つかるのではないだろうかー。
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