kenjoh

『もっと気になる社会保障』『ちょっと気になる社会保障V3』『ちょっと気になる政策思想』『ちょっと気になる医療と介護』『年金、民主主義、経済学――再分配政策の政治経済学Ⅶ』『医療介護の一体改革と財政――再分配政策の政治経済学Ⅵ』など、他には『再分配政策の政治経済学』Ⅰ~Ⅴ等。

kenjoh

『もっと気になる社会保障』『ちょっと気になる社会保障V3』『ちょっと気になる政策思想』『ちょっと気になる医療と介護』『年金、民主主義、経済学――再分配政策の政治経済学Ⅶ』『医療介護の一体改革と財政――再分配政策の政治経済学Ⅵ』など、他には『再分配政策の政治経済学』Ⅰ~Ⅴ等。

マガジン

  • 発言録など

    会議などでの発言の備忘録

  • 勿凝学問

  • 居酒屋ねんきん談義

最近の記事

  • 固定された記事

勿凝学問(学問に凝る勿れ)

解題昔々、勿凝学問(学問に凝(こ)る勿(なか)れ)というタイトルで、いくつも文章を書いていた時代があった。どのくらいの本数を書いてきたかというと、こんな感じ――これまで合計すれば400数本も書いてきている。 こうした元気の良いことは、まぁ50歳までだなっと考えていたから、書いた本数はそうした感じになっている。その後は、どこかで講演などをして、講演録もあるから記録でも残しておこうと思って書き残してきた程度である。次のリンク先に、過去の勿凝学問があるのでお手すきの時にでも・・・

    • 全世代型社会保障構築会議での発言録

      勿凝学問439何を話したのかを忘れる前に、自分のためにメモを 第19回会議(2024年11月15日)○香取構成員 すみません。ちょっと早く出なくてはいけなくなりましたものですから、御配慮いただきましてありがとうございます。  ・・・私の理解では、「全世代型社会保障とは」というのは、初出は2013年の社会保障制度改革国民会議だったと思います。そこで、今日権丈先生がいらっしゃるので後でお話しいただけると思いますが、・・・ ・・・ ○権丈構成員 先ほど香取委員のほうから社会保障制

      • かかりつけ医をめぐる2つの歴史

        勿凝学問440『日本病院会雑誌』から毎年夏前になると、銷夏随筆というエッセイの依頼がくる。銷夏とは、暑さをしのぐこと――これまでのものは次。 銷夏随筆(2017年~2022年) マクナマランの誤謬と医療経済学(2023年) 今年は、次のようなエッセイを書く。 銷夏随筆「かかりつけ医をめぐる2つの歴史」『日本病院会雑誌』2024年7月号

        • 政府税制調査会での発言録

          勿凝学問438 何を話したのかを忘れる前に、自分のためにメモを 第3回会議(2024年6月4日)第2回会議(2024年5月13日)第1回 欠席

        • 固定された記事

        勿凝学問(学問に凝る勿れ)

        マガジン

        • 発言録など
          5本
        • 勿凝学問
          30本
        • 居酒屋ねんきん談義
          4本

        記事

          年金部会で配布した『女性セブン』の「いますぐ厚生年金に入りなさい」

          勿凝学問437 適用拡大直前の年金部会での提出資料 2024年10月1日の被用者保険の適用拡大施行日の直近9月20日に、社会保障審議会年金部会が開催された。その日、次を資料を配付している。 権丈委員提出資料[1.1MB] 当日の議事録より当日の年金部会では、次のように話していた。 次の配布は遠慮した(笑) おまけ――女性セブン「年金減額地獄が始まった」5月2日号 「いますぐ厚生年金に入りなさい」の2ヶ月前は「年金減額地獄がはじまった」。研究室までやってきてくれたインタ

          年金部会で配布した『女性セブン』の「いますぐ厚生年金に入りなさい」

          年金部会での発言録

          勿凝学問346 何を話したのかを忘れる前に、自分のためにメモを 第20回会議(2024年11月15日)第19回会議(2024年11月5日)今日は「多様なライフコースに応じた年金の給付水準の示し方について」

          年金部会での発言録

          連帯してみんなで助け合う仕組みをもっておく、ただそれだけのこと

          勿凝学問435 敬老の日2024年9月16日に「こんなはずじゃなかった、介護保険」というYouTube上で8時間に及ぶマラソンシンポジウムを上野千鶴子さんが企画していました。  私が頂いたテーマは「究極の財源問題/税・保険折衷方式は正しかったのか?」でした。当日、次のような話をしています。 特集「いまある「フクシ」を越えていくために」の中で書いた「連帯してみんなで助かる仕組みをもっておく、ただそれだけのこと」をnoteで紹介しておきます。

          連帯してみんなで助け合う仕組みをもっておく、ただそれだけのこと

          子ども子育て支援金と風評被害

          勿凝学問434 出所:「子育て世代に負担を課すと少子化が進む」は誤解 社会保険活用の「提唱者」権丈教授の寄稿(中) | 子ども・子育て支援と社会保険活用 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net) 出所:社会保障は金持ちから貧困層への再分配にあらず 主目的は「消費の平準化」と「保険的再分配」 | 子ども・子育て支援と社会保険活用 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

          子ども子育て支援金と風評被害

          「終末期医療、お金かかる論は「素人」 専門家がデマ批判」『朝日新聞デジタル』2019年2月19日

          勿凝学問433  (将来忘れた頃のために日付まで書いておくと)2024年10月27日の総選挙を前に、終末期医療、安楽死の話が盛り上がっている。きっかけは、 衆院選の公示15日を控えた12日、日本記者クラブ主催の与野党7党首討論会で、国民民主党の玉木雄一郎代表が次のように発言したこと。  終末期医療に関しては2019年にインタビューに答えた話があるので、明日の授業で紹介しようかと思ったのだが、『朝日新聞デジタル』のリンク先は Page not found。ということで、no

          「終末期医療、お金かかる論は「素人」 専門家がデマ批判」『朝日新聞デジタル』2019年2月19日

          高齢社会対策大綱の策定のための検討会での発言録

          勿凝学問432明日の授業のために急ごしらえ (第5回以降は、急ごしらえ以降の追加分) ちなみにこの会議、第5回から、一人一人の発言時間を短縮するために全員に提出資料を求められた会議だった。 高齢社会対策大綱の策定のための検討会(令和6年2月~) - 内閣府 (cao.go.jp) 報告書 第8回会議(2024年8月5日)第7回会議(2024年7月17日) 提出資料提出資料 ○権丈構成員 大変な作業を事務局の方々、お疲れさまでした。同時に、今日のコメントを聞いて、また

          高齢社会対策大綱の策定のための検討会での発言録

          老後は金沢よりも福井がいいかなという、医療や介護の話

          勿凝学問431昨晩、ブラタモリで福井をやっていた。 セレクション 「福井 〜福井のルーツは“消えた都市”にあり!?〜」 - ブラタモリ - NHK 僕としては500年間忘れられていた一乗谷の入り口に、なぜ「城戸」という地名が残っていたのか、いや、「城戸」という地名が残っていたのに、なぜ500年間忘れられていたのかが知りたいところだったが、そこは問にもなってなかった・・・。 ブラタモリ福井編を見たのを機会に、6月に福井に行って医療の話をしたときの講演録をnoteに貼り付けて

          老後は金沢よりも福井がいいかなという、医療や介護の話

          年金周りでの後悔先に立たずの人生選択

          勿凝学問430  公的年金に関することで選択ミスをすると、取り返しの付かない話になるために、結構辛い人生になる。たとえば、早い年齢からの繰上げ受給を選択して、長生きしてしまった場合は、後悔先に立たず、という残念な思いをすることは想像できる。 後悔するカマキリ君  先日、あるところで年金の話をしてきた(依頼は「長期給付の課題と展望」、つまりは公的年金)。後日、事務局の窓口となっていた人から、次の連絡がくる。 そこで、次の返事を送る。  ここでいう、「カマキリ君」というのは

          年金周りでの後悔先に立たずの人生選択

          指定労働時間と、年収の見えない「壁」

          勿凝学問429賃金と指定労働時間のセットで提示される就労条件次は、1981年に大学に入学した年の「経済学」の授業で使われていた教科書、西川俊作先生著の『経済学』の一文である。 今の時代、ほとんどの場合、この文章にある「雇われ労働」である。雇われの身の雇用者は雇う側の雇用主によって提示される「賃金と指定労働時間のセット」の就業条件を受諾するか否かを決定する。普通に見られる、当たり前の光景である。次のような状況をみてみよう。 次はどうだろうか。 次の図は、2007年に出し

          指定労働時間と、年収の見えない「壁」

          勤労者皆保険と従来の適用拡大論議の距離

          勿凝学問428第5回経済前提専門委員会(2023年8月24日)での発言  勤労者皆保険と従来の適用拡大論議は異なるもの。そういう話を先日した。  時、第5回社会保障審議会年金財政における経済前提に関する専門委員会(2023年8月24日)――以下、経済前提専門委員会と呼ぶが、この会議については、次のnoteの冒頭を参照。 公的年金の財政検証、生産関数そして全要素生産性など|kenjoh (note.com) この日は、有識者ヒヤリングとして河野龍太郎氏が「日本の潜在成長率

          勤労者皆保険と従来の適用拡大論議の距離

          公的年金の財政検証、生産関数そして全要素生産性など

          勿凝学問427 財政検証という仕組み日本の公的年金は、5年に一度、財政検証という健康診断を行っている。律儀な日本らくし、今は、むこう100年先まで見越した試算を行っているわけだが、そうした国は他にはない。 財政検証で行われている試算は、投影projectionであり予測forcastではない。この考えは公的年金を理解する上で、最重要な考え方である。と言っても、その事実を受け入れたくない人たちは、財政検証は投影であるとう事実を無視した年金論を展開し続けていたりはする。どうも、

          公的年金の財政検証、生産関数そして全要素生産性など

          コーホート戦略を遺族年金に速やかに

          勿凝学問426先月の年金部会で遺族年金・加給年金が議論される(第6回社会保障審議会年金部会2023年7月28日)。先日、東京くらし方会議の事務局(東京都産業労働局)との打ち合わせの際に、そのあたりの話を例として、コーホートで政策を変えるくらいの意識の大切さを説明したので、彼らに年金部会で話したことの意図を紹介するためにまとめてみる。 資料 あの日の発言は、『ちょっと気になる「働き方」の話』の中の次の文章がベースにあった。  ちなみに250万年を24時間に例えると、一世

          コーホート戦略を遺族年金に速やかに