あがり症の原因と対処法:積極的な自分に変身する方法
こんにちは、心理カウンセラー(公認心理師)の高牟禮(たかむれ)です。あがり症は、人前で話すことやパフォーマンスを行う際に感じる緊張や不安のことです。以下の症状が一般的です。
手足の震え
顔の赤みや発汗
声の震えやかすれ
心拍数の上昇
胃痛や吐き気
呼吸の乱れや息切れ
頭痛やめまい
うまく話せなくなる
思考のまとまらない感じ
過剰な自己意識や恥ずかしさ
あがり症は、スピーチやプレゼンなどの場面で過剰なストレスや緊張を感じ、身体的・精神的な症状が現れます。そのため自分の本来の能力を発揮できなくなってしまうことも。そしてあがり症は決して特別な症状ではありません。多くの人が経験し、克服することができるものです。今回は、あがり症の原因を理解し、対処法を身につけることで、自分に自信を持って人前で話すことができるようになる方法を紹介します。あなたも積極的な自分に変身し、あがり症を克服しましょう。
あがり症の原因
あがり症の原因は様々ですが、主な原因は以下の通りです。
遺伝的要因
遺伝子による影響があるとされており、家族にあがり症の人がいる場合は、自分もあがり症になりやすいとされています。
環境要因
子どもの頃のトラウマや、社会的な経験が不十分である場合、あがり症になりやすいとされています。また、厳格な親や過保護な環境で育った場合も、あがり症になりやすいとされています。
完璧主義
人前で話す時、内容や話し方に完璧を求めすぎ、自分で自分に過度のプレッシャーをかけていることが、あがり症の原因の一つとされています。
過度な自己意識
人前でのパフォーマンスやコミュニケーションに対して、過度に自分の様子を意識することが、あがり症につながることがあります。
状況特有の恐怖
特定の状況や場所において、過去に恥ずかしい経験や失敗をしたことがある場合、その状況に対して恐怖心を抱くことがあります。
あがり症の対処法
あがり症を克服するための方法はいくつかあります。以下にその対処法を紹介します。
リラクセーション技法
呼吸法や瞑想が一般的ですが、強い緊張に対して焼石に水になってしまうことがあります。その場合、緊張と弛緩を意識的にコントロールしていく筋弛緩法がベターです。
目標設定
現実的な目標を設定し、達成することで自信をつける。いきなり大人数で、高いパフォーマンスを要求される場面でのチャレンジはハードルが高すぎます。少人数で気心の知れた人の前で練習を重ね、少しずつハードルを上げ慣れていくことが大切です。
励ましやサポートを求める
友人や家族に自分のあがり症を理解してもらい、励ましやサポートを受けることは助けになります。仮に失敗したとしても、暖かく受け止めてくれる人との繋がりを大切にしましょう。
完璧主義の緩和
過度な完璧主義は強い劣等感、自信のなさの裏返しだったりします。完璧にやろうとすることでますます不安が高まり、緊張から不本意なパフォーマンスになる、というパターンに陥りやすいです。この悪循環を崩すため、わざと小さい失敗をしてみたり、あがり症をカミングアウトする、といった方法があります。「程々のパフォーマンスで構わない」と完璧ではない自分を受容することも効果的です。
過度な自己意識を外す
他人に興味を持ち、自分のことばかりではなく他人とのコミュニケーションに集中することに努めてみる。
難しい場合は、自分の内側に向いている意識を、肉眼で見えるものに切り替えます。例えば、部屋の中で赤いものがいくつあるか数えてみる、といった取り組みを行います。
練習と準備
人前で話す機会がある場合、事前に練習や準備を行うことで、慣らしていくと安心感につながります。ただ強い不安がある場合、過度な準備で疲弊してしまうこともあります。その場合は別の対処法も行うことで、適度な準備にとどめるようにしましょう。
段階的な暴露療法
恐怖心が強い場合、少ない刺激から段階的に晒していきます。恐怖心に対する耐性が高まっていきます。例えば、最初は動画で見る、次に遠くから見る、さらに近くで見る、最終的にはその状況に参加する、といった形で。
リフレーミング
「失敗したら自分は終わりだ」等といったネガティブな考え方で視野が狭くなっている場合、別の視点で捉え直す方法。例えば、「失敗しても、実害はさほどない」「経験を積むことが、一番大切」「本番に出ないことが一番の失敗」等と捉え直すことで、恐怖心を軽減できます。
専門家のカウンセリング
あがり症の症状が非常に激しい場合は、過去のトラウマや強い思い込みの緩和が必要になることもあります。その場合は、専門のカウンセリングを受けることが助けになります。
まとめ
あがり症の原因と対処法について紹介しました。あがり症には個人差があり、複数の原因が関係していることも多いですが、練習や心理的なサポートを通じて、徐々に克服できる問題です。自分に合った対処法を見つけ、積極的な自分に変身しましょう。
この記事の写真は、4月24日(月)に
高牟禮(たかむれ)がウォーキング中に撮ったものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
●下記のリンクからメルマガにご登録いただけます。ブログの内容を、より掘り下げた記事が定期的にメールで届きます。