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猫好きと2月22日
私は無類の猫好きだ。小さい頃から猫と一緒に育ち、今でも猫動画を見ては癒されている。しかし、問題がある。妻が猫を嫌っているのだ。
「猫は気まぐれで何を考えているのかわからない」と彼女は言う。私は「そこがいいんだよ」と返すが、彼女は納得しない。結婚前からこの価値観の違いは知っていたが、愛が勝ると思っていた。しかし、結婚してからというもの、家で猫の話題を出すたびに微妙な空気が流れる。
そんな私にとって、2月22日は特別な日だ。「猫の日」だからだ。毎年、SNSは猫の写真で溢れ、ペットショップも猫関連のキャンペーンを打ち出す。そんな日に、私はこっそり猫カフェへ行くことにしている。
今年の2月22日は風邪をひいてしまったので、猫カフェにはいけなかった。ふわふわの猫たちに囲まれて至福の時間を過ごす。しかし、帰宅後の妻の視線が冷たい。「また行ってきたの?」と問い詰められる。私は誤魔化そうとするが、服についた猫の毛が証拠になっている、
なんてことを想像したりする。
いつか、彼女が猫を好きになる日は来るのだろうか。そんな淡い期待を抱きつつ、来年の2月22日は猫カフェに足を運ぶつもりだ。