スクリーンショット_2019-02-27_22

CookpadTechConf 2019 レポート

クックパッドが開催するテックカンファレンス、Cookpad TechConf にいってきました。行けなかった方やカンファレンスの様子が気になる方へ最新レポートとして要点と資料をまとめています。


▼今回のイベントの内容

1. クックパッドのプロダクトづくりについて(前半)
→多くのサービスをリリースしているクックパッド社がどのようにプロダクトの仮説を検証し、グロースさせたのかなど具体的な話からミッションレベルの話まで盛りだくさんでした

2. クックパッドを支える技術について(後半)
→そんなクックパッドを支える技術面でどのような苦労があったのか、これからどうしていくのかなど知見に溢れたセッションが多くありました

※スライドは随時更新していく予定です

クックパッドが目指すこれからのデザインとプロダクトのあり方

CEO室デザイナー統括マネージャーの宇野雄さんが、現状のクックパッド、そしてクックパッドに足りていないことを宇野さんの視点でお話されたセッション

BTCモデルを用いて、「会社にとってデザインは出口だがユーザーにとっては入り口」(引用)と説明し、デザイナーだけではなく、全員でデザインをつくりあげていくことをお話されていました


生鮮ECクックパッドマート -サービスの立ち上げから拡大に向けて

続いては、買い物事業部の長野佳子さんによる、クックパッドマートの立ち上げ方や、今後の展望などについて。

主に以下の3つの内容について触れられていました

①サービスの仮説を検証するためのデザインスプリント
②価値を届けられるユーザー数を増やすための施策
③多くの変数に対応するためのチームづくり

スライドはこちら

また、初期フェーズにおけるプロトタイピングについては、こちらにまとめられています。


料理の学習体験をデザインする

新規サービス開発部の須藤さんより、料理のスキルを磨けるサービス、たべドリのこれまでのあゆみと開発の進め方についてのセッションでした

お話されたのは以下の2点

①立ち上げ時におけるユーザーインサイト
②料理の上達方法についての知見

スライドはこちら


新規サービス開発を加速させる技術とデザイン

続いては、Komerco事業部のふじけんさんのセッション。Figma導入の話やLottiek, Doczを用いた開発フローの効率化など具体的なtipsが盛りだくさんのセッションでした。

お話の内容は以下の3点でした。

①新規サービス立ち上げ時に求められるデザインのあり方
②実装スピードに間にあわせるためにデザイン側で取り組んだこと
③実装スピードを上げるためにデザイン側で取り組んだこと


スライドはこちら


Challenges for Global Service from a Perspective of SRE 2nd season

続いて、SREチームよりTakanabeさんより、グローバル展開をしているクックパッドにおけるSREの取り組みについてのセッションがありました。組織規模の拡大に伴う持続的な開発フローについて話されていました

話された内容は以下の3点でした

①クックパッドのグローバル展開について
②SREの役割
③自律的なチームを目指して

スライドはこちら


レシピを解析する!Machine Readable Recipe(MRR: 機械可読なレシピ)の開発

続いては、レシピの解析について、研究開発部の伊尾木さんのセッション。IoTを使った様々な調理器具が出ている中、それに対応するために、機械が理解できるレシピ(Machine Readable Recipe)についての研究が発表されました。

セッションの内容は以下の通り

①人が書いたレシピを機械が解読する難しさについて
②材料の正規化
③分量の正規化

スライドはこちら


クックパッド動画事業開発のチャレンジ

本セッションでは、新規事業を多く開発してきたクックパッドが、特に動画を用いた事業において、どのような技術で事業を支えているのかについて触れられていました。

内容は以下の通りでした

①cookpad store TVの仕組み
②ログの集計や動画配信を支えるアーキテクチャ


※スライドは公開され次第随時更新します

〜霞が関〜 クックパッドiOSアプリの破壊と創造、そして未来

続いてのセッションは、モバイル事業部のgiginetさんによる霞ヶ関プロジェクトについてでした。

セッションの内容は以下の通り

①現在のクックパッドのシステム的な課題
②約23万行のコードをどのように整理していくのか(マルチモジュール化について)
③それによるビルド時間の改善

スライドはこちら


スケーラブルなセキュリティ監視基盤の作り方

続いては、セキュリティグループの水谷さんより、クックパッドにおける監視の技術に関してのセッションでした。スケーラブルな監視とは何かについてお話しされていました。

セッションの内容は以下の通り

①監視における消耗
②それを解決するための Security as Code
③具体的なアラートの検出を支える技術


スライドはこちら

参考資料


新規アプリ開発を支えるユーザ・決済基盤

続いては、決済基盤部の宇津さんより、クックパッドの決済基盤に関してのセッション。新規事業開発において、クックパッド本体の決済基盤を活用して効率的な決済基盤確立をしている事例が紹介されました。

セッションの内容は以下の通りです

①Cuisineを用いた効率的な決済基盤の確立
②決済基盤の責務について(Organized Around Business Capabilities)


スライドはこちら


Re:silience から始めるカオスエンジニアリング生活

続いては、いたこさんによる、カオスエンジニアリングについてのセッション。クックパッドにおいてどのようにシステム障害と向き合っているのか、なぜカオスエンジニアリングを導入したのかについてお話されました。

セッションの内容は以下の通りです

①カオスエンジニアリングとは何か
②クックパッドがカオスエンジニアリングをやる理由
③どのようにカオスエンジニアリングをやっているのか


スライドはこちら

また、かなり高度な内容で参考資料もいくつか紹介されていたので載せておきます

参考資料

基調講演

最後は、CTOの成田さんより基調講演が行われました。

「毎日の料理を楽しみにする」というミッションにクックパッドがどれだけ本気を注いでいるか、またそのミッションに向かってどのようなアプローチをしているのかが紹介されました。

内容は以下の通りです。

①クックパッドの2018年のチャレンジ(新規サービスを7つリリースし、世界中で500万のレシピがクックパッドに上げられた)
②定款にミッションを記載し、ミッションの達成を解散の条件とした
③なぜ毎日料理を楽しみにするのか

※スライドは公開され次第随時更新します

最後に

かなりのボリュームになりましたが、お読みくださりありがとうございました。プロダクトづくりから技術的な話まで非常に内容の濃いカンファレンスでした。
実際のアーキテクチャの設計や、組織の配置など実例を踏まえたセッションが多く、サービスに実際に活かせることも多々ありました。
技術が大好きな方もプロダクトが大好きな方も楽しめるとても良いカンファレンスだったのではないかと思いました。
明日から活かせることも多かったので実際に自分たちのプロダクトにも活かしていこうと思います💪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?