水温の管理-12月の魚病対策-
越冬の準備は完了したことと思います。冬期の水温は低くても6℃〜7℃くらいには保ち、5℃以下にならないように注意しましょう。
昨年は、予想外の寒波の襲来で二℃〜三℃になった池もあると耳にしますが、大変危険な状況ですので、気をつけてください。理想的には、8℃〜10℃ぐらいが良いという結論は、既に越冬対策委員会で出されております。
水温が8℃であっても鯉が動いている場合は、麦あるいは越冬用の餌を2〜3日に一度は、多すぎぬよう与えます。冬期は体力を維持する程度ではよく、決して太らせようなどと欲を出さないことです。水温が低ければ鯉の体の代謝機能も低下しておりますので、このようなときに胃腸障害を起こせば、取り返しのつかない結果になる可能性が大きくなります。
冬場に発生した皮膚病が悪化の傾向をみせる場合、あるいは前述した胃腸障害の悪化が考えられる場合は、低水温の状態で保持することはジリ貧に陥ることになりますので、常時20℃〜25℃の水温の保持できる施設へ移し、徹底した治療を開始することも必要です。
一般愛好家でこのような設備を持つことは困難なので業者や水産試験場などに依頼しているのが現状ですが、愛鯉会でもこの辺のことを具体的に考えていかねばならない時期に来ているのではないでしょうか。
冬場に発生する皮膚病の多くはメチレンブルー、エルバージュまたは過マンガン酸カリで効果がありますが、罹患鯉の少ない場合は容器内で薬浴を行います。こじれたものでなければ大抵2〜3回の薬浴で治りますので実践してください。薬の量などは、これまで何度も述べてきましたので省略します。軽症の場合は8℃〜10℃の水温のままでかまいません。
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